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コタキナバルの夕暮れ

ボルネオ島にある町 コタキナバル。
世界一大きな花ラフレシアが咲くことでも有名だ。

昼間、野生のテングザルを見た川

夜は蛍を見に出かけた。

ボートを待つ間、空が昼から夜に変わっていく。
それを眺めるのも楽しい。

あたりが暗くなったら、楽しみは空ではなく
蛍の光… 光… 光… 

ボートはゆっくりと暗闇に向かい漕ぎ出していく
蛍が近づいてきて、
ふっと舞い降りた。
同乗者の髪がかすかに光る。

周りの視線が彼女に集まる。
蛍に選ばれた人として、注目を集める。
でも、彼女自身は、その光を見ることができない。

音も、光も、うるさくない。
優しく、静かな時間が流れていた。


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