遂に明日から王位戦七番勝負が始まる。藤井聡太王位と豊島将之竜王初のタイトル戦番勝負である。
この二人のタイトル戦の実現を私はずっと待ち望んでました!
幼い頃から将来を嘱望された、将棋の天才中の天才同士が満を持して遂にぶつかる...!!
——(以下敬称略)
将棋を知らない人に説明すると、今の藤井聡太は半端なく、絶望的に強いです。ドラゴンボールで例えると、フリーザ編でのフリーザ最終形態くらいの強さです。界王拳20倍かめはめ波を喰らっても余裕で立ってるくらい。
こんな強さに18歳で到達してしまったので、もはやプロ棋士が今後しばらく誰も勝てない状況になってしまうのではないか、と危惧されている将棋界の現状があります。
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プロの棋戦では現在八つのタイトル戦があります。その中でも最高峰に位置づけられているのが「名人」と「竜王」の2つのタイトルです。
中でも名人位はその時代に最も強い棋士が保持するとも言われています。
(名人位を保持することが、いかに凄いかはこちらをお読みください。長いけど面白いです→
https://ncode.syosetu.com/n5490eb/ )
現在の名人位は渡辺明名人が保持しています。
藤井聡太は現在、棋聖戦というタイトル戦五番勝負を、現名人渡辺明を挑戦者に迎え、王位戦と並行して戦っています。
現時点で2戦行われた棋聖戦の勝敗は、藤井聡太が2連勝しています。
また、渡辺明に対して、藤井聡太は公式戦7勝1敗の成績を残しています。
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そんな藤井聡太に現在、公式戦で6勝1敗の好成績を残しているのが、豊島将之竜王です。
豊島竜王は、プロ棋士になるための養成機関である「奨励会(小学生全国大会の上位入賞者などがゴロゴロ所属する)」に史上最年少の小学3年生で入会し、当時から天才と呼ばれ、将来は名人になるだろうと期待されていた少年でした。
高校1年生で過酷な奨励会三段リーグを抜け、プロ棋士となった豊島ですが、そこからタイトルを獲得するまでに11年かかりました。
2018年に初タイトルを獲得してからは、その才能と努力が開花し、2019年には史上4人しか成り得てない、竜王・名人のダブルタイトル保持も実現しました。
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現在無敵の強さを誇る藤井聡太も、去年末まで豊島にだけは何故か勝てませんでした。
棋力を数値化した有志が行うレーティング(http://kishibetsu.com/ranking2.html)という指標において、豊島を上回った後でも勝てませんでした。
将棋には絶対的な実力とは別に、対戦相手との相性も勝敗に影響を与えると言われています。
ですので、藤井聡太は豊島に対しての相性がよくないという評もありました。
レーティング的にも実力的に確実に拮抗しているはずの両者だったのですが、今年の初め、早指し棋戦である朝日杯オープン戦にて、ようやく藤井聡太が豊島に一勝をあげました。
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王位戦は2日制の棋戦です。2日間かけてお互い持ち時間8時間を使い将棋を指します。
早指し棋戦で初めて勝利を収めた藤井聡太と豊島の決戦、長期戦である王位戦でどうなるのかが非常に注目です。
今まで対藤井戦で凄まじい勝率を上げたことも「過去のこと」と見切りをつけ、「今は自分がどれくらいやれるのか試したい」と、とても謙虚な姿勢で挑戦する豊島。
対豊島に対して成績で大きく下回るも、現状誰がどう見てももはや敵なしの現王位藤井聡太。
様々な伏線が張られ、幼い頃から天才と呼ばれた2人が最高水準の実力でぶつかるこのタイトル戦番勝負。今から楽しみで仕方ありません!
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おまけ
個人的に大好きな 藤井王位 vs 豊島竜王 過去の名勝負 2つ
2019年 第32期竜王戦決勝トーナメント
終盤まで評価値(盤面の下の方に出てる数字、先手がプラス、後手がマイナスで表示される)ほぼ互角の熾烈を極める熱戦。130手目5五飛は何度見てもテンション上がる。
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2020年 第70期王将戦挑戦者決定リーグ戦
終盤豊島ほぼ負けからの大逆転。中継で見ててヤバすぎて目が離せなかったのを覚えている。
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王位戦は明日からAbemaTVで無料で中継されます。
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