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【SS】兎の罠に狐がかかる|#ミリしら解説(約1000字)

ミリしら、それは『1ミリもしらない言葉』を言う

No.01 蛇の道は蛇
No.02 蛇は一寸にして人を呑む
No.03 藪をつついて蛇を出す
No.04 吠える犬は噛みつかぬ
No.05 羊の番に狼
No.06 兎の罠に狐がかかる
No.07 女の髪の毛には大象もつながる
No.08 虎は千里行って千里帰る
No.09 猫に鰹節
No.10 大山鳴動して鼠一匹
No.11 鼠が塩をなめる
No.12 一斑を見て全豹を知る
No.13 鶯鳴かせたこともある
No.14 闇夜に烏、雪に鷺
No.15 蝙蝠も鳥の内
No.16 雀の酒盛り
No.17 鷹は死すとも穂をつまず
No.18 亀の年を鶴が羨む
No.19 鰯のたとえに鯨
No.20 猫に鰹の番
No.21 一匹の鯨に七浦賑わう
No.22 蟻集まって樹を揺るがす
No.23 蛙の面に水
No.24 蟹は甲羅に似せて穴を掘る
No.25 牙あるものは角なし

乙川アヤト氏の選ぶ動物に関する諺25選




神様が十二支を決めて四番目の年、つまりウサギが初仕事を行なう年のことだった。十二支に選ばれなかったキツネはなんとかして誰かを引きずり落とし、自分が代わろうと企んでいた。

「去年のトラには敵わないが、ウサギならなんとかなるだろう」

キツネは落とし穴の罠をしかけた。そばにはウサギの好きなニンジンも置いた。

「おーい、ウサギさん。あそこに美味しそうなニンジンがあるよ」

「本当だわ。キツネさん、教えてくれてありがとう。じゃあ、私の代わりにニワトリさんへ荷物を届けてくれる?ニンジン拾ってから行くと、荷物を届けるのが遅くなるから…」

キツネは『ニワトリを食ってしまうのも手だな。うまく行くと、キツネ年が二回になるぞ』と思った。

「いいとも、ウサギさん。運ぶ荷物はどこだい?」

「そこよ」

ウサギは近くの木の根元にある荷物を指差した。

キツネは「お安いご用だ!」と木のそばに行くと…

「うわぁ!!?」

なんと落とし穴があって、そこに落ちてしまった。

「キツネさん、あなたの悪巧みは知っていましたよ。もう二度とこのようなことをしないように、その穴の中でずっと反省していなさい」

このような古事から『兎の罠に狐がかかる』とは、相手を陥れようとすれば悪事は己の身にも帰ってくる… という意味を持つ。[類似諺]因果応報、自業自得、身から出た錆など

《使用例》
「◯◯党のアイツ落選したな」
「ライバルの悪口ばかり言って当選するはずないだろう。兎の罠に狐がかかるってもんだよ」

知らない諺でしたが正解を類推しました
で、その類推したやつと違う内容のお話を創作
それから意味を調べたら… 類推が合っていました😅
今回の『ミリしら』は十二支シリーズで攻めようかと思います。

#ミリしら解説
#兎の罠に狐がかかる

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