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初めてのデート|#140字小説

初めてのデートは、彼の大好きな元野球選手のご自宅探しだった。多くの有名人が住む、某高級住宅街に住んでいるという情報だけで、ろくに調べもしないでの探検ごっこだ。

若い男女が大邸宅の並ぶ街並みの中、表札を眺めながらフラフラ歩く姿は挙動不審。通報される前に退散し、デートは不調に終わった。

140字小説コンテスト「月々の星々」の「十二月の星々」に応募してみました。

今月のテーマは「調」。文中に「調」の文字を必ず一回は使うこと…とのことです。

で、この内容はほぼ実話。「調」のつく高級住宅街をタラタラと歩き回り、表札がちゃんと掲示されているお家などほとんど無いことに気づいて、そそくさと退散したのでした。初めは「頑張って見つけるぞ!」と息巻いていましたが、徐々に自分たちの行動が不審者っぽいと気付いて… 喫茶店に入ってケーキ食べて帰りました。

#140字小説
#12月の星々
#月々の星々

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