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循環コード

循環コードとは、特定のコード進行を繰り返し使うことで、曲全体に一貫した雰囲気を持たせる手法です。多くの場合、3つ以上のコードで構成され、4小節や8小節の単位で繰り返されます。
循環コードもセカンダリードミナントも同じ性質のもつ音型に置き換えることで、歌詞のもつ雰囲気に曲を変えることができます。


基本的な仕組み

循環コードは「不安定→安定」の流れを利用しています。例えば、以下のようなコード進行が典型的です。

1625進行: Ⅰ→Ⅵm→Ⅱm→Ⅴ
251進行: Ⅱm→Ⅴ→Ⅰ


定番の循環コード

いくつかの定番パターンを紹介します。

Ⅰ-Ⅵm-Ⅱm-Ⅴ
Ⅰ-Ⅲm-Ⅱm-Ⅴ
Ⅰ-Ⅵm-Ⅳ-Ⅴ

応用例
最近のシティポップなどでは、循環コードを使ったループ曲が多く見られます。おしゃれな雰囲気を出すために、セカンダリードミナントやテンションコードを加えることもあります。


以下にいくつかの循環コードの例を紹介します。


定番の循環コード

•Ⅰ-Ⅴ-Ⅵm-Ⅳ
   C - G - Am - F

この進行は多くのポップスで使われており、非常に親しみやすいサウンドです。

•Ⅰ-Ⅵm-Ⅱm-Ⅴ
   C - Am - Dm - G

こちらも非常にポピュラーな進行で、ジャズやバラードなどでよく使われます。

•Ⅵm-Ⅳ-Ⅰ-Ⅴ
   Am - F - C - G

少し哀愁のある雰囲気を持つ進行です。


おしゃれな循環コード

•Ⅰ-Ⅲm-Ⅵm-Ⅱm
 C - Em - Am - Dm

ちょっとした変化を加えることで、より洗練されたサウンドになります。

•Ⅳ-Ⅴ-Ⅲm-Ⅵm
   F - G - Em - Am

セカンダリードミナントを使った進行で、モダンな雰囲気を出せます。

•Ⅱm-Ⅴ-Ⅰ-Ⅵm
   Dm - G - C - Am

ジャズやボサノバでよく使われる進行です。 

セカンダリードミナント

セカンダリードミナントとは、ダイアトニックコードのいずれかを一時的なトニック(主音)と見立て、そのトニックに対するドミナントコードを使う手法です。これにより、コード進行に変化を加え、より豊かなハーモニーを作り出すことができます。

セカンダリードミナントの基本

通常のドミナントコード(Ⅴ)は、トニック(Ⅰ)に解決する性質を持っています。セカンダリードミナントでは、他のダイアトニックコード(Ⅱm、Ⅲm、Ⅳ、Ⅵmなど)を一時的なトニックと見立て、そのコードに解決するドミナントコードを使います。


Cメジャーキーの場合:
D7(Ⅱmのドミナント): D7 → G
E7(Ⅲmのドミナント): E7 → Am
A7(Ⅵmのドミナント): A7 → Dm

Gメジャーキーの場合:
A7(Ⅱmのドミナント): A7 → D
B7(Ⅲmのドミナント): B7 → Em
E7(Ⅵmのドミナント): E7 → Am

セカンダリードミナントの使い方

セカンダリードミナントを使うことで、コード進行に一時的な緊張感を持たせ、その後の解決感を強調することができます。例えば、以下のような進行を試してみてください。

元の進行: C - F - G - C
セカンダリードミナントを使った進行: C - A7 - Dm - G - C

このように、セカンダリードミナントを使うことで、曲に新しい色合いを加えることができます。


逆循環コード

•Ⅳ-Ⅴ-Ⅵm-Ⅰ
 F - G - Am - C

逆循環コードは、通常の循環コードとは逆の流れで進行します。

•Ⅵm-Ⅴ-Ⅳ-Ⅰ
 Am - G - F - C

こちらも逆循環コードの一例で、独特の雰囲気を持ちます。

代理コード

代理コードとは、特定のコードの代わりに使えるコードのことです。これにより、コード進行にバリエーションを持たせたり、曲の雰囲気を変えたりすることができます。代理コードは、元のコードと構成音が似ているため、自然な響きを保ちながらも新しいサウンドを作り出せます。


代理コードの基本

代理コードは、主に以下のような方法で使われます。

トニック(T): Ⅰ(C)→Ⅲm(Em)やⅥm(Am)
サブドミナント(SD): Ⅳ(F)→Ⅱm(Dm)
ドミナント(D): Ⅴ(G)→Ⅶm7-5(Bm7-5)

代理コードの例

•Cメジャーキーの場合

C(Ⅰ): Em(Ⅲm)やAm(Ⅵm)
F(Ⅳ): Dm(Ⅱm)
G(Ⅴ): Bm7-5(Ⅶm7-5)

•Gメジャーキーの場合:

G(Ⅰ): Bm(Ⅲm)やEm(Ⅵm)
C(Ⅳ): Am(Ⅱm)
D(Ⅴ): F#m7-5(Ⅶm7-5)

代理コードの使い方

代理コードを使うことで、同じメロディラインでも異なる雰囲気を出すことができます。例えば、以下のような進行を試してみてください。

•元の進行: C - F - G - C

•代理コードを使った進行: Am - Dm - G - C

このように、代理コードを使うことで曲のバリエーションを増やすことができます。

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