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【雑文】愛と恋はどこまでが本物か?出世のためには、こんなことも起きる

愛も恋も存在しない関係

何のための関係

お互い利用価値がなくなった

俺は昇りつめた

専務から縁談を

それも娘だ

お前は必要なくなった

が、ここに落とし穴があった

お前は専務の女だった

愛も恋も存在しない関係。
それはまるでビジネス契約のようで、
互いの利益を享受するためだけに存在していた。
彼女は俺にとってのアクセサリーであり、
表向きは完璧なパートナーとしての役割を果たしていた。
しかし、その関係の中で、
俺自身が昇りつめるために彼女の存在が必要なくなったのだ。
専務から縁談を持ちかけられたとき、
内心の喜びを隠しきれなかった。
「これで俺は一歩上へ進む」と、
冷静な判断ができなくなっていた。

しかし、状況は一変した。
彼女の真の立ち位置を知ったとき、
俺の心の中に不安が芽生え始めた。
「お前は専務の女だった」。
その言葉が、脳裏に焼きついて離れない。
彼女は、本当は誰のために存在していたのか?
ただの一時的な道具として使われていたのだろうか。
それとも、彼女自身もこの関係の中で何かを求め、
必死に生き抜いていたのか。

彼女との関係は、
一見すると完璧に見えたが、
実は暗い裏側を抱えていた。
お互いの利用価値が失われた瞬間、
その関係は崩壊の一歩を踏み出す。
俺は彼女を捨て、
専務との新たな未来を手に入れようとしていたが、
彼女もまた、そこに潜む危険因子だった。
俺が昇りつめるための道具としての役割を終えたと同時に、
彼女もまた、俺を利用していたのかもしれない
密かに、俺の背後に潜む専務との関係を知りながら。

手元に残ったのは、
無機的な冷たさだけであった。
これでは恋愛などという高尚な感情は生まれようがない。
俺にとって彼女はただの仕事の一環であり、
その終焉は必然だった。
しかし、今になって気づくのは、
彼女がいなければ、
俺は本当に誰だったのかということだ。
彼女がいたからこそ、
俺は専務の信任を得たのだ。
彼女の存在は、俺の成長の一部だった。

今、目の前にいるのは新たな未来を築くための女性だが、
心の中で彼女への後悔と嫉妬の感情がうごめいている。
果たして、俺は本当に専務との見えない鎖から
解放されることができるのか?
それとも、
自らが作り上げた関係の中で再び囚われてしまうのか。
未来は、見えざる運命に翻弄される中で、
俺をどこへ導くのだろう。
信頼・愛情・欲望、全てが駆け巡るこの複雑な感情の中で、
俺は迷子になりいくつもの思惑が交差するこの世界で、
俺は深淵に足を踏み入れたような気がした。
彼女との関係は、
まさに冷たいビジネスの一環として整理されていた。
しかし、日々のコミュニケーションこそが、
俺にとって不可欠なものであったことに気づかされた。
彼女の笑顔、無邪気な問いかけが、
俺の心の中の乾いた砂漠に水を与えていた。
それを忘れ去った瞬間、
俺はただの機械になり果ててしまう。

一歩踏み出した先には、
当然ながら専務がいる。
しかし、彼の後ろには陰のように
彼女が立っているのではないかと思うと、
背筋が寒くなった。
俺が本当に得たいものは、
権力なのか、愛情なのか。
どちらが本当に自分を成長させてくれるのか、
答えは出ないままだった。

新たな未来を築くために動き出した俺は、
瞬時にその重圧に押しつぶされそうになった。
専務からの期待、
そしてその裏に潜む彼女との複雑な関係。
俺の成功が彼女の影を飲み込むのか、
それとも逆に、
彼女の存在が俺の未来を脅かすのか、
混乱は増すばかりだった。

「信頼」という言葉がいつしか軽薄になり、
俺の中で色あせている。
彼女が「専務の女である」という現実を知った瞬間、
俺の中の何かが壊れたような気がした。
彼女はもはや単なる道具ではなかった。
その存在が、無意識のうちに俺を支えていたのだ。
彼女の持つ魅力、そしてその裏に隠された情熱。
それがなければ、
俺は今この瞬間に立っていることさえできなかった。

俺は彼女を捨て、
そして自分を捨てた。
昇りつめることを選んだが、
その裏側にある真実を見落としてしまった。
彼女の存在が俺の成長に寄与していたことを、
この感情の混沌の中で初めて自覚したのだ。
俺は彼女を利用していたつもりだったが、
実際には彼女もまた俺に何かを求めていたのだ。
その関係は互いの利益を越え、
心の触れ合いが存在していたのかもしれない。

今、空虚な未来に向かって歩みを進める俺には、
彼女を失った後悔がしっかりと根を下ろしている。
新たな女性との関係が始まろうとしているものの、
心の片隅で常に彼女のことを思い出す自分に気づく
果たして本当に新しい道を選べたのか、
あるいは過去の影から逃げられていないのか、
未来の扉は果たして俺を待っているのだろうか。

信頼、愛情、欲望の間で揺れ動くこの瞬間、
俺はただ迷子である。
自分が選んだ道に本当に未来があるのか、
見えぬ運命に翻弄されながら、
俺はただ立ち尽くしている。
何が正しいのか、
何が(俺にとっての)幸せなのか、
全てが不透明なまま、
心の中で彼女との記憶が静かに囁き続ける。

ありがとうございました。
大人の恋、
そこにはこんなことも潜んでいることもあります

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