14.日本が独立・自尊の国になるためにー世界を相手に交渉するには「挙証責任」を理解しなければならない

世界を相⼿に交渉するには「挙証責任」を知ることが必要だ。
現在の権利をめぐる法制度や仕組み、つまり現⾏の裁判制度は、幕末・維新期以降、⻄欧列強の法制度を受け継いだものです、というよりも、模倣した のです。

⻄欧列強は何れもキリスト教国です。キリスト教は、「⼆元対⽴」 です。
裁判においても、⼆元対⽴で考えます。

それが、挙証(⽴証)責任と なって現れます。 ⽇本⼈は、事実たる主張と⽴証(証拠をあげて事実たる主張を証明すること)が⻄洋法では分かれていることを理解しません。

だからかどうか、我々は「挙証責任」という考え⽅が⾝につきません。
それは、彼の国では、権利をめぐる「闘争」が不断に⾏われていることと無関係 ではないのかも知れません。

五官を用い、五感の作⽤に訴えて、「権利」が発⽣したことを認めさせなければ裁判に負けてしまうのです。
何しろ、⽇本や⽇本⼈は「平和」を「愛する」ことが好きですから。

少し前の話になります。東京五輪⼤会(2020年)のエンブレムの問題がその良い例です。

ベルギーのデザイナーが⾃国の裁判所に、権利を侵害されたと考え、提訴に及んだ時の対応です。

我々は、「模倣された」とか「盗⽤された」という事実について、挙証責任を負担するのは、ベルギー⼈デザイナーであることを忘れてしまい、争いにもなりませんでした。

⽇本⼈デザイナーの「権利主張」は、「⾔い訳け」にしか聞こえず、権利主張の強いギリシャ⼈の「主張」にあっという間に負けてしまいました。

サッカーでいえば、⽇本⼈及び⽇本が、オウンゴールを決めてしまったという図式でしょうか。

それにしても、⽇本は幕末・維新期以来、⻄洋法を継受してきたのですが、いざという時には、その思考⽅式が「借り物」だったということが分かりま す。
(つづく)

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