33.日本が独立・自尊の国になるためにー各政党の憲法改正案はどこかが違っている
各政党の憲法改正についての意見は、どこか違っていますよ。
憲法9条のみが俎上に上っているようですが、日本が世界中の国と違う「統治体制」であるのは自明の理でしょうか?
まず天皇の章をどのように規定するか、各政党は「男系男子」天皇を原則とし、「男系女子」の天皇を例外にするか否か、を明らかにすべきでしょう。
敗戦によって揺らいでしまった日本の礎を意識する、それが日本の将来を決めるのです。
初代神武天皇が即位したとされている紀元前660年2月11日から数えて(皇紀といいます)、今年(令和6年/2024年)は皇紀2、684年です。
日本は約2、700年弱にわたり、(今上陛下は第162代)男系男子、すなわち万世一系の皇統を有する天皇を戴き、国を運営してきました。
明治憲法は「皇位ハ皇室典範ノ定ル所ニ依リ皇男子孫之ヲ継承ス」(第2条)と定められておりましたので、男系男子が皇位を継承してゆくについて問題がありませんでした。
現行憲法(マッカーサー憲法)第1章は「天皇」、その第2条は「皇位の継承は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」と規定されております。
現行の皇室典範は明治憲法時代とは違い、一つの法律ですから国会で改正しようと思えば、国会で議決すればよいのです(マッカーサー憲法五十六条)。
明治憲法下では、皇室典範は議会で議決することはできなかったのです(明治憲法第七十四条)。
戦前は皇位の継承は、皇男子孫でなければならなかったのですが、天皇家に男の子が生まれない場合には、側室がおりましたので、その側室が産んだ子が即位したのです。
因みに明治天皇と正室との間は男子に恵まれませんでしたので、側室との間に生まれた男子が大正天皇として即位しました。大正天皇の皇嗣が昭和天皇、昭和天皇の皇位を継いだのが平成天皇(明仁上皇)と続き、今上天皇(令和天皇)は初代神武天皇から数えて第百二十六代目の天皇です。
万世一系とは、男系の血統を引き継いできている天皇の系譜を言います。ですから、天皇は生物学的に血統を同じくし、遺伝子型を等しくしなければ、「万世一系」とはいえなくなるのです。
「女性天皇と女系天皇」とは違うのです。
旧皇室典範第一条に規定しているとおり「男系」でなければならないのです。
現行憲法は法律の上位に位置する(マッカーサー憲法第九十八条一項)ので、「皇位継承は男女を問わず、長子を優先する」と女性天皇を可とし、日本の皇統を「女系」にしようとする動きもあるようです。皇統の危機です。
しかし、歴史上には皇統の危機が、三度ありました。令和時代の現在もその時です。そのような時には「女性の活躍」です。
女性天皇は歴史上にもありましたが、これまでに女系の天皇が即位した例はありません。いずれも「男系の女性天皇」なのです。
現行憲法以前の「(不文)憲法」、すなわち連綿として建国以来続いてきた日本国の基本原則、いわば「国のかたち」とか、」「国体」と言われる、国のあり方、に反する虞があるのです。
日本という国は、神武天皇から今上天皇まで、連綿と男系男子の血統で続いて来ているのです。
憲法典がなくとも「天皇家」がなくならない限り、日本の国体は保たれていますから、「天皇・皇室」が絶えることのないように手当てをし、それからゆっくりと敗戦によってできたマッカーサー憲法を料理すればよいのです。
女性天皇がいけないのではないのです。「女系天皇」では、「男系」の血統がつながらないのです。
例を挙げましょう。
継体天皇
第25代武烈天皇が崩御された時には、10代、100年前に分かれた応神天皇の末裔を迎え、第26代継体天皇として即位してもらったのです。武烈天皇には父の仁賢天皇の皇女として姉の手(た)白(しら)香女(かのひめみこ)がおりましたので、継体天皇は彼女を皇后に迎え、皇位の安定を図りました。
お二人から、推古天皇、聖徳太子、舒明天皇等々へと皇統が続いてゆきます。
継体天皇がそれまでの皇室と血縁関係などないという見解を述べる向きもありますが、大事なのは、応神天皇5世の末裔として、男系の皇統の正当性を認め、我々の祖先が受け入れてきた事実が重要なのです。
継体天皇を迎えるにあたって力があったのは、大連(おおむらじ)の大伴金村(おおとものかなむら)でした。
大伴金村は皇統の危機を憂え、100年も前に分かれた系統から継体天皇に即位していただいたのです。
「愛子天皇」の出現を希望する勢力もあるようですが、愛子内親王の配偶者となられる男性も男系の元皇族から、どなたかがお探しして来られたら良いのです。
結婚は個人の自由と言われ、誰しも配偶者を自分の自由意思によってのみ選んでいると思っておりますが、本当にそうなのでしょうか?
キリスト教徒の扇動(?)に乗ってはいけません。
男女の仲を取り持つキューピッド(?)がいるものです。美智子上皇后陛下の場合も然りでした。
世界の平和を願い、国民の安寧を日夜祈念している天皇家及び皇族の配偶者が誰でもよい、ということはありえません。
ですから、「出でよ、令和の大伴金村(=継体天皇を探して当て皇位に就いてもらった政治家)」なのです。
(つづく)