40.日本が独立・自尊の国になるためにーアンシャン・レジーム(=55年体制)の崩壊と今後の政党の行く末は綱領を見ればわかる。

国内外ともに、体制(レジーム)の崩壊が明らかだと思われるが、権力を握って国政を牛耳っていた勢力の構成員にとっては、体制の崩壊などを認めたくないだろう。)
殊に日本の場合は「55年体制」の下、自民党が下野した一時期を除き、約80年間にわたり国政を担ってきた。

令和6年(2024)10月27日投開票の衆院解散総選挙で、自公の与党が過半数を割り込み、議席数を増やした政党と減らした政党とがある。

減らしたのは自公及び共産、維新の各政党であり、増やしたのは、立憲民主、国民民主、れいわ新選組、日本保守の各政党です。

「55年体制」時代にこそ自民党は存在意義がありました。自民党は迫りくる共産主義勢力に対し、結党されたのです。
平成21年の総選挙に敗れた後、綱領を一部改訂いたしましたが、それは政権を再び奪取すべく、一部手直ししたものです。

その綱領の解説には「日本らしい保守主義を理念に再出発」と書かれていますが、「保守主義」とは何でしょうか?

保守主義とは、良き伝統は守るということではありませんか?
先の大戦に敗けて、我々の先人は何を守ったのでしょう。
「国体」すなわち「天皇(皇室含む)」の存在だったのではないでしょうか。

保守を自認するのなら、「天皇」の存在を打ち出してこその、保守ではありませんか。
それでなければ選挙に勝てません。
日本保守党は自民党支持の保守岩盤層に向けて、結党宣言や綱領を作成したのではないでしょうか。

残念ながら、自民党の役割が終わったのです(まだ日本の新生のために引継ぎが必要です。それは安全保障体制においてですが)。

現在、レジームが崩れたという意味は、アメリカ一強の時代が過ぎ去った、アメリカ(民主主義陣営)は、他国の力を借りなければ、露中を中心とする「帝国主義」に勝てない時代がやって来てしまった(というしかない)のです。

いつも日本の変革は、海外からやって来ます。幕末・維新期の「黒船」のように。今回もアメリカの国内情勢(それは対国外も含みますが)から、体制が変わったのです。

今に、アメリカから日本に対して様々な安全保障体制上の注文がつけられると思います。
きっと石破首相は抵抗なく受け入れると思います。

何故なら、自民党総裁候補9名に対し、ハドソン研究所というシンクタンクから寄稿を求められて、寄稿したのは石破候補と他に2名だったのですから、アメリカ側は石破首相は話しやすい相手とみなすに違いありません。

アメリカの属国だとかポチ公だと言われておりますが、日本は自主防衛の気構えが全くないのですから、言われても仕方ないでしょう。

米国の現実の注文(押し付け?)が日本人の眼を覚ましてくれる、と信じています。あたかも「黒船」が日本の鎖国の扉を開いたように。

現在の日本はアメリカと財務省の軛のもとに居るのではないかと疑い、減税を言いだせないと推測されています。

れいわ新選組の綱領には「消費税を廃止します」と書いてあります。

今回の衆院選挙は、国民はその深層心理において、
①アメリカとの同盟関係、②税金・年金の増減をどのようにするか(増税メガネの真否)、③日本の将来の国体のある姿、を判断して、
各政党に議席を与えたのではないでしょうか。八百万の神はなかなかやりますね。
日本人は急激な変革を好みませんから。
(つづく)

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伊藤博峰
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