面会(不要な荷物持ち帰り)
術後、傷の治りが悪い部分があるので退院が少し延期になっていた。
父の退院があと3日ほどに迫った。
リハパンやらオムツ、パッドなど、けっこうな量を持っていっていたので、退院当日に手荷物がいっぱいにならないように、不要な荷物を取りに面会に行った。
病室に行って、顔を見せるなり父の口から出た言葉。
「何で退院ができないんだ!」
「こんな所に長くいさせて!」
「用がないなら来ないで!」
・・・
連日35℃が続いている今日この頃。
この日の最高気温は37℃。
病院の最寄りの駅を降りて、15分ほど歩いてきた時刻は14時過ぎ。
一日で最も暑い時間だ。
そういう中を母と一緒に歩いて面会に来たのに、父から出てくる言葉はそんな物ばかり。
頭に来たので私は、
「まずは、来てくれてありがとう、じゃないの?!」
父
「そんなもん、言えるか」
もう、我慢ならなかった。
私はさっさと荷物をまとめて帰る支度をしはじめたが、母は甘い物が欲しいという父の声に応え、売店に買い物へ。
病室で黙って母の帰りを待っていると、父から
「スマホに自宅にいる犬の見守りカメラが見れるアプリを入れてくれ」
と言われたが、腹の立っていた私は、「嫌だ」と言い、断った。
元々文句ばかり言って生きてきた父だが、日を増すごとに文句を言う頻度が増して、どんどん悪化している。
一番身近な家族はたまったもんじゃないが、それが、他者へも向かっているかと思うと、その方々に対して申し訳なく思う。
ケアをしてくださる看護師さん達や先生方にも頭が下がる。
うちの父は、反面教師。
【ああいう人間には、なってはならない】
そう神さまが言っているかのようでならない。