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中国の友人たちが私たちを見て感心していたこと

中国に住んでいた時、子どもが現地校に通っていたのもあり、地方で外国人が極めて少ない街だったこともあって、中国人社会にどっぷり入り込んで生活していました。

同僚の中でも同じくらいの子どもがいる人たちとは家族ぐるみで週末日帰り旅行に行くくらい仲良くなり、同僚以外に幼稚園で知り合ったママ友とはほぼ毎日おしゃべりして互いの家を行き来する仲でした。

外国人と接する仕事をしている同僚でさえも、こんなに親しくなったのは私が初めてだと言われ、ママ友に至っては日本人と話すのも初めて、外国人の友人なんて先祖代々遡っても初めてのようでした。

そんな広大でありながら閉ざされた中国の内陸に住む彼らは、外国人である私や娘を見て、いつも感心していることがありました。

1つは、私の語学力です。

英語中国語日本語の3つの言語で、どの国の人とも十分なコミュニケーションが取れるのはすごいと、国際的な仕事をしている同僚などは、いつも私を知人に紹介するときに「とても国際的な人なんだ。英語と中国語が堪能で」と言ってくれました。

同時に、中国の外国語教育は文法重視の知識詰め込みで全然話せるようにならないから問題だ、と話していました。

まあ、それに関しては私が日本で受けてきた英語教育も同じでしたが。私が話せるようになったのは学校教育以外でLearn&Practiceを重ねてきたからですけど。

中国人の外国語力が伸びない原因は、鎖国的な国の政策にあると思います。外国語を学ぶ目的として、世界に中国の素晴らしさを広めることと言わなければならない、海外のサイトにアクセスできない、海外の文献を読むのに制限がある、今では外国の教科書を使うことさえ禁止されてしまいました。

これではどう考えても難しいです。

日本では、学校教育には改善すべき課題がまだまだあるとは言え、やる気さえあれば外国語を学ぶ環境は十分に整っていると言えます。

2つ目は、子どもの運動能力です。

娘は同僚の奥さんが開いた体操教室に通っていました。マットや跳び箱、鉄棒、パルクールなどの運動をする教室です。

自慢じゃないですが娘は小さな頃から運動能力が高く、教室の中でも秀でていました。なんでもすぐにできるようになるとコーチたちに絶賛され、保護者たちも「体がしっかりしている」と感心していました。

同僚たちは「日本では子供の体育教育が進んでいるんでしょう。ネットで見たことがある。学校の運動設備も揃っているよね。」と褒めていました。

確かに幼稚園こども園では砂場やアスレチックがあって、外遊びの時間が充実しています。小学校には屋外プールがあり、運動場には鉄棒などもあり、体育館でマットや跳び箱など幅広い運動を体育の授業で行なっています。

中国の公立校ではそこまでの設備は揃っていないし、体育の授業はダンスのような体操や基礎的な運動を繰り返すだけで、あまり発展的ではない印象を受けました。

中国の親たちも、中国の学校の体育教育は足りていない、学校は運動より勉強を重視しているから、と話していました。

日本では子供の運動能力を高めることを幼児の頃から重視していると、ネットなどの情報で知っていたことを、私の娘を見て確信した様子でした。

確かにそうだと思います。

ただ、娘は日本でほぼ教育を受けていませんので、そうした教育の影響というよりは生まれつきの体質と才能、乳幼児期の栄養状態と自由に遊ばせてきた私の教育によるものだと思います。(自画自賛)

娘の父親は運動能力の高い人だったので、父親譲りです。私は水泳は得意ですが陸上運動は本当に苦手で、走るのはカメくらい遅いし球技なんていつもボールがあらぬ方向に飛んでいってしまいます。

運動能力については同じ教育を受けても個人差が大きいものではありますが、日本の体育教育が発展していて効果的であるのは事実だと思います。

中国の体操教室は、コーチが子供たちが怪我しないように常に手を添えているような状態で、過保護でした。もっと自由にやらせた方が子供の運動能力は伸びると私は話したこともありますが、保護者の多くは怪我を心配していて、万が一怪我でもしたら私たちが責められるから、と言っていました。

彼の国は「我が国は偉大である」しか言いませんが、一般の人たちの中にはこのようにしっかり外を見て自国の足りないところを分析している人たちもいます。

彼らに新しい視点や気づきを与えられたのと同時に、私もそうして日本の良さや恵まれている点を認識することができました。

中国の人たちが感心した点は他にもあるので、また追々書いていきたいと思います。

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異国暮らしのリリィ
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