堂々と日本人でいられる国で反日国家で傷つけられた民族感情を癒しています
ベトナムに来て、外で堂々と日本語を話しています。
タクシーに乗っても、娘と日本語で会話することに遠慮することはありません。
中国では、外では大きな声で日本語を話さないようにしていました。刺殺事件が起きる前からです。反日感情は時々表に現れてきますが、それ以外の時も常に警戒心を持たせる空気はあります。
小さかった娘に、「外で大きな声で日本語言わないで」と言う時、いつも胸がチクリとしました。
チクリとさせるものは、私の民族感情と、子どものアイデンティ形成に悪い影響があるのではないかという恐れです。
日本人であることを隠して、コソコソしなければいけないのは、私の民族感情を傷つけました。
ベトナムに来て3週間、毎週末どこかでコスプレイベントをやっているのをみました。日本のアニメとゲームキャラが中心です。
中国の若者も、もちろんそれらが大好きです。でも、コロナ禍の間に上からのお達しで和服のようなデザインのものを外で着ることは許されなくなりました。
学生らが大学でイベントをやるのにも、着る服の検閲が入ります。
マレーシアのショッピングモールの中に「東京ストリート」という日本のグルメを集めたフロアがあります。ベトナムには「日本人街」と呼ばれるエリアがあります。
中国では、そんなもの言語道断になりました。
先日、ベトナムのパトカーの後部に日の丸ステッカーが貼ってあるのをみました。タクシーの中で一瞬隣に止まったとき見たので、よくわからなかったんですが、〜from Japan と書いてありました。車が日本車だったんでしょうか?
日の丸。
中国では、子どもたちが踏み絵のように踏みつけ、大人たちが燃やしているもの。飲料水の中国メーカーのデザインが日の丸に似ていると言ってSNS で大批判されました。
ベトナムの日本人学校の子供が来ている服に、ベトナムと日本の国旗が重ねてあるアップリケがありました。
これが赤に黄色の星の数がちょっと多いやつだったら、、、確実に炎上案件です。
中国で個人的に反日感情をぶつけられた経験を持つ私には、この旗の並びは私の日本人としての民族感情を癒し、単純に嬉しいものです。
長年、日中友好を願っていました。
中国語を熱心に学んで、文化や習慣を理解し、現地で地元の人々の社会に入り込んで、私1人でも中国の人々に日本人や日本の印象を良くすることができればと活動してきました。
中国でも人に優しく、友好的に素直に接してきました。
ほとんどの中国の人々も、親切に友好的に接してくれました。
でも、根っこにどっしりと蔓延る日本への憎悪と敵対心は、本当にちょっとしたことで姿を現し、突然そんなふうにただ普通に穏やかに暮らしている日本人に刃が向けられます。
生活が便利とか給料がいいとか言葉が好きとか文化が好きとか色々あっても、日本人であることで恐怖を感じたり隠れたりしなければいけないのは、私は嫌だったし、納得できませんでした。
好きなものは好きだと言って、嫌なところは嫌だと言って、母国も外国もいいところもよくないところもあると認めて、理解できなくてもお互い尊重して、「みんな違ってみんないい」でいいじゃないか、と私は思うんです。
お上がそれを頑なに許さない国は、とても窮屈です。