中国の学校は監獄通り越して地獄
シンガポール在住のマレーチャイニーズの方がアップしている「中国の学校は学校ではなく地獄だ」というタイトルのYouTube動画を見ました。
彼自身は中国大陸では育っていないようですが、中国で教育を受けている学生やその保護者などから500通以上の中国の学校教育に関する手紙をもらって大きなショックを受け、深く調査して動画にしたと話しています。
寄宿制の高校の軍隊管理方式教育
朝7時から夜9時45分まで授業!
動画の中で取り上げられていたある寄宿制の高校の時間割では、生徒は毎朝5時40分に起床、5時50分に運動場に集合して、52分からジョギング、自習、朝食のあと7時から授業が始まって夜の9時45分まで授業があります。
その間休憩時間は75分間のお昼やすみと20分の晩御飯以外、休憩は一切ありません。
トイレへ行ってはいけない
さらに驚くべきことに、昼休みのうち前半25分が食事時間、残りの50分が休憩時間ですが、その休憩時間には「トイレへ行ってはいけない」と決められているのです!!
トイレは食事時間の間に行かなければならず、みんながその時間に行くために並ぶ時間も長く、食事時間がなくなることもよくあると学生は手紙で訴えています。
わたしは娘とよく遊んでくれていた大学生たちから、中国の小中高のとんでもない学校生活の話を聞いていました。
この話は特別なことではなく、中国においては普通のことです。
田舎の学校の子も都会の学校の子も、みんな高校は朝5時半ごろに起床してランニングと自習をしてから授業を受けたと話していたし、夜は9時10時まで学校で勉強していたとも聞いています。
食堂で並んでいる間も教科書を持って暗記、宿題は山のように出されてまさに勉強以外のことを考える時間など微塵もありません。
体罰は学生を支配する有効な手段で、日常の光景。学校で先生に殴られ、家で親に殴られていたと話した子もいました。
幼稚園も軍隊式管理の部分がある
さて、わたしの娘は幼稚園3年と小学校2年、中国の現地校に通いました。
幼稚園は朝8時20分〜夕方17時40分、朝食昼食おやつ2回と夕食付きです。
昼寝の時間は2時間もあります。
幼稚園で唯一中国らしさを感じたのは、園児に軍服を着せて本物の軍人が指導する軍事演習があったことくらいです。
幼稚園からこんなことするのか!と本当に驚きました。
娘が嫌がっていたのは、食事の量が多すぎることでした。
先生は残したらダメって言う、と泣いて、ご飯が嫌だからという理由で登園を渋る日があったので、一度先生に「うちの子は中華料理に慣れていないし中国人の子どもより胃が小さいので残しても許していただけませんか」とお願いしたことがあります(笑)
先生は、「無理に食べさせてないです、残した分は捨ててますよ」と返事をくれたんですが、娘は食べるまで先生がじっと見てるとか言ってたので、きっと娘の言うことが本当だと思ってます。
幼稚園児にも体罰をする光景が度々ニュースやSNSに上がっていますが、娘の通う園は市内でもかなりいい私立幼稚園だったためか、ありませんでした。先生は優しくて有能な人がほとんどで、子供たちからも愛されていました。
ただ、声がとても大きくて、怒ると怖いとは言ってましたが。
幼稚園では海外から来たわたしから見て問題だと感じる点はさほどありませんでした。
小学校は地獄への序章
長い学校滞在時間と宿題の圧力
小学校は朝8時から夕方18時(夏季は18時半)、授業は4時20分に終わるのですが、その後2コマは課外授業で1コマ目は宿題をする時間、2コマ目は手芸や美術、外遊びなどをする時間になっていました。
この課外授業は別料金で、いわば保護者の仕事が終わる時間まで子供達を預かるための時間と言えます。別料金と言っても非常に安いのでほぼ全員が参加していました。
小学校から宿題が山のようにあると幼稚園時代からママ友たちに聞いていましたが、娘が入学する1年前の2021年、「双減政策」と言って、児童の負担を減らすために宿題と塾をなくすという教育改革が施行されました。
低学年は筆記の宿題を出してはいけないという法律になったんですが、実際はありました。
漢詩の音読暗唱と漢字の練習、計算ドリルなどですが、筆記を宿題にしてはいけないという上からのお達しがあるものの、多くの保護者は宿題がないのは不安だということで、
先生は「自由課題」のような形をとって、計算ドリル1日20題、やったら学校アプリのクラスグループに写真や動画をアップして、1ヶ月やった人はステッカーがもらえるという形にしていました。
やったやらないがクラス全員にわかるようになっていて、グラフで順位も出るので、強制ではないと言われてもなんかやらないといけないと思わせるものでした。
そして他の筆記課題は課外授業の時に学校でやらせてしまいます。そうすれば「宿題」ではないということで、まさに「上有政策下有对策」上に政策あれば下に対策あり、ですね。
上の子がいるママなどは以前は小学校低学年から宿題が終わるのに9時10時までかかっていた、週末も外で遊ぶ時間なんて全然なかったと言っていたので、かなり少なくなったんだと思います。
平日の課題は大抵30分から1時間程度で終わるものでした。週末は美術の課題などがあるときはちょっと大変でしたが、遊ぶ時間はたっぷりありました。
ただ、高学年からはかなり大変になってくるとのことで、大きい子はかばんも大きくて重そうでした。
体罰は日常
体罰に関して言えば、娘曰く「普通だよ」とのことです。授業中うるさかったりきちんと座っていなかったりしたら頭や首を叩かれる。
もっと悪いことをしたら耳を引っ張って立ち上がらせ、廊下に立たせる。ほっぺを引っ叩く程度の暴力は教育の一環として容認されています。
昭和の日本もそんな感じでしたけど…
娘の学校は特別ひどい暴力教師の話は聞きませんでしたが、学校によっては狂ったようにボコボコにする教師も存在するのは事実のようです。
中学校からは正式に地獄の始まりです。
わざわざ中国の現地校に通わせる日本人と日本に教育移住してくる中国人
中国に3歳の娘を連れてきた当初は、最長で18歳まで中国で育てるつもりでした。小中は現地校に通わせるつもりでした。
今思えば、わたしは頭がおかしかったんだと思います。
子供が産まれてたったの2年で夫を失ってパニックだったんです。なんとか1人で子供を育てなければならないと追い詰められて思いついたことでした。
妊娠中はモンテッソーリ教育を受けさせたいと考えていたのに、軍隊式に送り込むとは!真逆!
可愛い我が子をわざわざ地獄に送り込むような親は滅多にいません。わたしは中国人と結婚したわけでもなく、娘は中国の学校しか選択肢がないわけではなかったのに、愚かな母はしなくていい苦労を一人娘にさせるところでした。
もちろん、仕事が見つかった場所が現地校しか選択肢がない地域だったからであって、中国式教育を受けさせたかったわけではありません。でも、それもアリかと考えていた自分がいました。
日本人に生まれたことは、それだけでラッキーなんですよと占い師のゲッターズ飯田さんも言っていました。
だからこそ今、目覚めた中国の親たちが日本にたくさん教育移住してきていますが、日本で教育を受けた中国人は、反日にはならずに日本大好きにあるのか、それとも日本語を使って祖国に貢献するのか、どうなるのでしょうか。