退院とお別れの準備
2020.07.20
産声のないお産から、翌朝。
この日、退院できるかどうかは、朝の採血の結果次第と言われてました。
毎日、お腹の中にいた娘のことで頭がいっぱいでしたが、同じように毎日、上の子である息子(当時4歳)のことも心配でした。そろそろ帰らなくては…。
そんなことを考えてると、この日は月曜ということで研修医の先生が、朝の回診にやってきました。「体調はどうですかー?うぉぉ!」と私のベッドサイドにいる娘を見て、仰け反りました。
失礼な!と一瞬思いましたが、まぁ、通常の人はこういう反応なんでしょうね。
私は「特に変わりありません」とだけ答え、研修医さんは、「また来ます」と言って出て行かれました。出て行く研修医さんの背中に向かって、「何のための、誰のための回診か。患者の状況を把握してから、出直してこーい!」と心の中で唱えました。その後、お会いすることはありませんでしたが、この研修医さんがこの振舞いを反省して、立派にご活躍されることを切に願います。
それから、ほどなくして、採血の結果が出て、退院できることが決まりました。感染症の数値が少し良くないので、本当はもう1日入院をすすめたいが、上のお子さんのことも心配だろうからと言うことで、抗生剤1週間分の処方と1週間後の診察という条件つきの退院となりました。ご配慮いただけたことに感謝です。
そして、その後、病院提携の葬儀屋さんとお話をしました。ざっくりですが、内容は下記の通りです。
●代理で役所手続きができる(死産届提出)
→お願いしました。
死産届のコピーなど、私たちに必要な手配を含めすべて行ってくださいました。知らなかったのですが、後日、他の手続き(健康保険や保育園関連)で死産届のコピーの提出を求められる場面があり、抜かり無い対応をしていただけたこと、大変助かりました。
●火葬まで赤ちゃん(遺体)は、1週間程度は保管可能
→自宅に連れて帰りたい気持ちもありましたが、息子に会わせられる状況ではないため、お願いすることにしました。火葬場の空き状況と六曜から、火葬の日は4日後にしました。
●火葬場の設備状況にもよるが、炉の温度が低い朝イチが、お骨が残りやすい。
→火葬は、朝イチの時間帯にしました。
●火葬でお別れする日までの間、いつでも会うことができる
→後日、実家の両親は孫娘に会うことができました。義理の両親は遠方のため、コロナ禍で叶いませんでした。
●骨壷は、ご自身で用意されてもよい
→自分たちで用意しました。
アートガラス骨壷 花音 - KANON Sサイズ - 祈りオーケストラ
なお、葬儀屋さんでの用意だと、赤ちゃん用サイズは2,000〜5,000円で用意できるとのことでした。
私たちが葬儀屋さんにお支払いした料金は10,000円。火葬場には火葬代として1,500円でした。
検索すると色々な情報があり、少し構えていましたが、比較的良心的な対応をして頂けました。リアルなお金の話をするのはどうかと迷いましたが、1つの参考になれば幸いです。
そのあと、内診があり、お昼過ぎに退院となりました。
この日から夫は仕事に、息子は保育園へそれぞれ復帰しました。実家の両親が、退院する私を迎えにきてくれました。顔をみたら、涙が出ました。
そして、久しぶりに吸った外の空気は、今もカラダが鮮明に記憶してます。2020年は7月後半だというのに、梅雨明けしておらず、夏にしては涼しい気温と湿度。思い出すと、胸がギューっと苦しくなります。
続きます。
お読みいただき、ありがとうございます。
lily
【追伸】
久しぶりに会った息子と夫への想いについては、またいつか別の機会に書けたらと思います。
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