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2021東京六大学野球秋季 立大ー明大
優勝するためには最低でも1勝1分が必要な第7週、最終カードの明治戦を振り返ります。
1回戦
スタメン:9道原5田中祥4山田3東8宮﨑7吉岡2黒岩6井上剛1池田陽
ベンチ入り:【out】中莖、寺嶋、諸藤【in】荘司、沖、片山
荘司が初めて1回戦のベンチに入りました。
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明大の先発は背番号11エースの竹田。北からの風が入り、秋晴れの神宮です。試合前には野球部Instagram用の写真を太田が柿沼マネに撮られてました。
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試合前、応援団に一例。外野応援も今年で見納めになって、来年にはまた観客も一緒に肩を組んで応援できますように。
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1表、明治の攻撃は1番丸山がセンター前ヒットで出塁すると、バント、フライで2死3塁とし、4番上田の当たりは高く右中間へ。風に流された打球をセンター宮﨑が落球し先制点を許します。打者走者は3塁まで進塁しており、続く5番山田陸にタイムリーを浴び、初回から2点を追う展開に。
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池田は4回で降板し、5回から島田がリリーフ登板。見事、三者凡退2奪三振!彼は秋のリーグ戦で本当に伸びました!
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立教打線はなかなか竹田からチャンスをつくれませんが、5裏に先頭の吉岡が出塁し、2死2塁のチャンスをつくると、代打柴田がセンター前にタイムリーヒット。やはりチャンスで頼りになります。東大1回戦に続き代打成功!
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6回からは荘司が登板。1回戦に彼をベンチ入りさせるということは、こういうプランになるということが予想つきましたね。1本内野安打を許しますが、落ち着いてゲッツーに抑えます。写真は登板前のルーティーン的な。
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6裏の立教は竹田の3四死球から二死満塁のチャンスをつくるも、黒岩が外角の直球をストライクに取られて得点ならず。外が広い。
7表も続投の荘司は先頭の宗山にツーベースを打たれるも、その後、黒岩が牽制で二塁タッチアウトにする好プレー。流れを食い止めます。
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8表からは守護神の宮が登板。無失点で切り抜けて反撃を待ちます。
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8裏一死から山田がヒットで出塁すると、代走・森村が初球に走り、ヘッドスライディングで二盗に成功。
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待ちに待った彼の盗塁がようやく決まりましたが、東、太田が凡退し得点ならず。
9表もピンチを背負うもなんとか得点を許さず1点差のまま9裏になりますが、竹田の前に三者凡退でゲームセット。
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これで優勝の可能性が消えました。やはり優勝するには明治の壁を超えなければならないことを痛感した試合だったのでした。
2回戦
スタメン:8道原6井上剛4山田3東7吉岡2黒岩9太田5田中祥1荘司
ベンチ入り:変更なし(ベンチ入りが変わらないのはリーグ最終戦にして初めて)
井上が上位にあがり、田中が下位にさがり、主将の太田がスタメン復帰です。明治の先発は1年生の藤江。
立教は初回、道原がセンター前ヒットで出塁。
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2番井上はバントの気配を見せるもレフトへ抜けるヒットで続きます。
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山田がきっちりバントで送りチャンスメイク。山田のバントは本当に上手ですね。
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一死2・3塁でまずは東が先制の犠牲フライ。
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吉岡は四球で出塁すると、黒岩がレフトオーバーの2点タイムリーツーベース!
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彼はいつもOBの藤野捕手(2020卒・川越東、現Honda)から譲り受けたリストバンドやエルボー・フットガードをつけてプレーしているのですが、今日はその藤野が神宮に応援に来て見守る中、良い活躍を見せました。
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さらに続く太田もタイムリーヒットで初回に4点先制。これは大きい。
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余談ですが、私は彼のお兄さん(英大さん、中部大一高ー中部大、兄弟めっちゃ顔似てる)を愛知大学リーグ時代に何度も見たことがありまして、そのお兄さんもこの日は名古屋から駆けつけて最終戦をお姉さんと見守っていました。その中でのヒットはさぞ太田家の皆さん嬉しかったことでしょう。
先発の荘司は5戦目の先発登板ですが、ここまで勝ち星なし。なんとか初勝利を掴みたいところです。しかし初回、2死から死球を与えると、上田にレフト前に落ちるツーベースを打たれ1点失います。秋からレフトで出場している吉岡はもともと内野手なので、どうしても外野フライの追い方に不安が感じます。
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2〜3回は試合が膠着。4裏の明治の攻撃、2四球から荘司がピンチを招くと西山にタイムリーを打たれ2点差まで迫られます。結局、荘司はこのイニングまで。勝ち星は来年にお預けとなりました。しかし、2枚目の先発の見通しがつかないところから今季ここまで本当によく投げたと思います。
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5裏からは島田がリリーフ。前日に続き2奪三振三者凡退に抑えます(写真)が2イニング目に捕まります。6裏先頭の3番村松に二塁打、続く上田にセンター前ヒットを許し、ここで池田に交代。内野ゴロの間に1点を失い、リードは1点に。
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明治投手陣は藤江(5)ー西城(2)ー村田(2)と繋ぎ、2回以降は3塁を踏ませない好投リレー。特に2回以降は与四死球0と素晴らしく、得点のきっかけすら掴むことができませんでした。
立教は1回戦同様、8裏から宮を投入、まずはこの回を無失点に抑えます。
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9表、立教の最後の攻撃は二死走者なしで太田。最後はフルスイングでの空振り三振、舌を出す苦笑い。2打数2安打で彼の最終戦の打席が終わりました。
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さて1点リードの9裏ですが、先頭の宗山に死球を与えると、続く代打明新がバスターで三遊間を抜くヒット。蓑尾が送り、一死3塁で代打日置。ライトスタンドから「覇者明治」が流れる中、宮が空振り三振を奪いツーアウト。
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そしてバッターボックスには明治の背番号10、丸山。「神風」が流れる中、初球でした。宮が投じた変化球を捉え、前進のセンター道原の頭上を超える逆転サヨナラタイムリー。明治としても負けたら優勝が消える試合で、ここぞで決める丸山主将に鳥肌が立ちました。
<"勝負を決めるサヨナラ打">
— BIG6.TV (@big6_tv) October 24, 2021
東京ヤクルトスワローズドラフト2位・明大主将 #丸山和郁(④前橋育英)。白熱した接戦に主将の一振りで終止符を打った!#big6tv #六大学野球 #明治 #前橋育英 #swallows pic.twitter.com/mLWeKotI0T
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立教は逆転サヨナラ負けで、リーグ戦の成績を5勝4敗1分で終了。これでもBクラスの可能性が残るフィニッシュとなりました。
試合後、3年生以下が泣き、それを4年生が支える、そんな姿が多く見られました。上級生のために下級生が泣ける、良いチームだったと思わせてくれる光景でした。
所管
1回戦は明治の背番号11に、2回戦は明治の背番号10に、それぞれ試合を決められて、ぐうの音も出ない負けでした。立教にはまだまだ勝つには足りないことがあって、まだまだ強くなれるということでしょう。
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ただ目先の勝敗の結果だけではなく、来年は起用法やゲームプランについて「勝ち方のプロセス」にもこだわりが見える試合を期待したいです(負けてもいいとは言えませんが、そのプロセスが見えたらより納得感が増すのだと思います、これは綺麗事の押し付けかもしれませんが)。
さて軽く振り返ると、今季の柴田の起用どころが1つ鍵になってたと思います。代打5打席のみの出場で、5打数2安打(ヒットは2本ともタイムリー)。いかにチャンスで彼に打席を回すか、という部分です。
東大1回戦:6表一死1・2塁、2点適時二塁打
東大2回戦:9裏二死走者なし、ライトフライ
慶大1回戦:7表一死2塁、センターフライ
慶大2回戦:9裏無死走者なし、空振り三振
明大1回戦:5裏二死2塁、適時打
やはり土壇場の走者なしで代打起用するより、得点圏にランナーがいる状況を作り出して代打を出せるか。
その視点だと、敗れた東大2回戦は2−4でリードする6裏二死1・2塁で打席に山田、続く栗尾の代打に控えていましたが山田が凡退して打席回らず、栗尾はイニング跨ぎして逆転を許します。明大2回戦も8表無死走者なしで打席に東、続く池田の代打に控えていましたが打席回らず、最後まで出場がありませんでした。
この辺りはスコアブックに残らない部分ですが、いかに欲しい時に追加点をあげることが大事かと痛感しました(もちろん他の打者で追加点入ってやったー!な場面もたくさんありました)。
今週のスタッフ紹介
先週お休みしてしまったので今回は一気にマネージャー3名紹介します!
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まずは竹間心チーフマネージャー(社4・立教新座)。小学校からの生粋の立教ボーイ。野球部には投手で入部するも、1年夏にマネージャーに転向。以後、地方遠征などにも帯同して活躍してきました。来年からは社会人野球・東芝にマネージャーとして入社予定。今後のさらなる活躍も楽しみです!
なお、彼のお父さんは立教高ー日体大ー日本生命で長年ご活躍され、現在は日生のアナライザー&スカウトとして全国を奔走中、秋季リーグ戦もたびたび神宮にいらっしゃっていました。来年からは現場に復帰なさるとのことで、親子対決の実現が待ち遠しいです!
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続いては福家沙也子マネージャー(コ4・富士見、写真左)と、柿沼千尋マネージャー(文4・竹園、写真右)です!
真ん中は彼女たちが1年の頃の4年マネージャーの上野真栄さん(2019卒・都武蔵)、後輩の引退を見届けるべく北海道から応援に駆けつけていました。
マネージャーの皆さんは、特に昨年から、通常とは異なるリーグやチームの運営、本当に大変だったと思います。目に見えない仕事の方が多い中、4年間やり遂げたからこその、この笑顔を見ることができ、陰ながら応援していた私も本当に嬉しくなったものです。
4年間、本当にお疲れ様でした!
いいなと思ったら応援しよう!
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