現役最後の神宮 10月30日。勝ち点を取った方が優勝となる令和五年度秋季早慶戦は、土曜日に早稲田が、日曜日に慶應がそれぞれ勝利し、両者譲らぬ状態で月曜日を迎えた。平日とは思えぬほどの観客で埋め尽くされた学生応援席、回を追うごとに白熱する試合展開。早慶どちらが優勝するのか—皆が全力で声援を届けつつプレーを見守る中、私は一つ特別な感情を抱いていた。 「現役最後の神宮。」 この早慶戦が、本当に本当に、現役の応援部員として参加できる最後の神宮だ。 私が所属している東大応援部は、
「六旗の下に」とは東京六大学応援団連盟に所属する6つの大学の応援部・応援団・応援指導部が一堂に会し、各校の意地とプライドをかけたステージが繰り広げられる年に一度の特別な日。「六旗の下に」は、4年間の道のりを乗り越えてきた幹部が主役を務める、連盟構成員にとってまさに憧れのステージである。 東京六大学応援団連盟は、東京六大学野球でしのぎを削る6つの大学(早稲田、慶應、法政、明治、立教、東大)の応援部・応援団・応援指導部によって形成されている。「六旗の下に」では、六大学野球におけ