ヤジリン早解き理詰め鑑賞
青い厚揚げ氏が毎月2回主催されているヤジリンの早解き大会の4月②の問題が自分の大好物な感じだったので見つけた理詰めを思う存分語らせて貰おう!!という記事です。あくまで自分の解いた流れで、作意は違うかもしれないのでそこのところは読む上でご注意ください。
リンクと問題画像
https://aoiatuage.com/archives/1517
中央右の↑3で貫く塔はわかりやすく大仕掛けですが、先に左側2本の←4から。
頭を↑1で押さえられているため間の部分が2択になりいずれにせよでがっつり決まる形です。
一間空きの↓1↓1の強化版上級手筋でかっこいいですね。
続いて↑3の部分。下図のような十字路にちょうど2つの黒マスが入ることを考えると、図に示した6つの十字路においてどれも横には高々1つしか入らないので縦のどちらかには入っている必要があります。黒マス3個で6箇所の十字の条件を満足するには1個飛ばしで入れるしかありません。
さらに横から指している1も十字路で黒マスを使うしかないため大量の確定白が生じます。
簡単なところと合わせてここまでの確定箇所を決めるとこんな感じになります。
この問題の最大のポイントとも言えるのが↑3で引いた3本の縦線と偶端、小ループ禁の関係です。(最近小ループ禁について色々考えていたのでこれが出てきたときにテンションが上がりました。)
それぞれの縦線の仕切りについて、線は最大で1本までしか通せません。
下は本数定理より線は通らないことが確定。必ず分断します。
上は大域小ループ禁により1本ずつ通さなければいけないことがわかります。
↑1の場所から2本線が抜けるので本数と小ループ禁に注意して次のように決まります。
この仕切り線の考え方がもう一回出てきます。左側の場所について1枚目のように引くと分断されて小ループができてしまうので2枚目のように決まります。
↑3からのいずれにせよ分断する形、大きい小ループ禁の展開が気持ちよく進められてとてもいいな〜と思いました。理詰めで進めないともったいないです。
あとは細かいですが残りを左上から進めていきます。まず簡単な箇所を埋め、
ちょっと先読みします(赤領域の市松で理詰め化可能)。
このように領域を見ると↑1は赤枠のどちらかで黒マスを使うしかありません。
市松を考えると(理詰めに拘らないなら赤枠の黒マスの置き方2択で先読みすると)、小ループ回避も使ってこのように決まります。
左下も初めに簡単な場所を進めた後、赤領域の市松を考えます。具体的に数える必要はなく、黒マスがちょうど1個入ることと下の←4の2択において市松の偏りが3つずれることからここは既に市松で決まる状態であることがわかります(黒マスの個数の偶奇は市松から決まります。3つずれるということは片方のパターンでは黒マスは偶数個、もう片方のパターンでは黒マスは奇数個になります)。それさえわかっていればあとは実際に両方試してみることで黒マスが1個の右が正しいとわかります。
あとは少し小ループ禁に気をつければ埋まります。
右上も少し進めると一箇所を除き黒マスの個数がわかっている状態になるので、周囲の市松の状態から右上のマスが黒マスか白マスかは必ず確定します。
特に黒マスの個数の偶奇は市松から決まるので適当に線を引いてあげれば数えることなしに黒マスの個数を判断できます。例えば下のようにすると黒マスなしで領域内に線を引けたので領域内の黒マスの個数は必ず偶数個です。
よって今回領域内の黒マスの個数は4つ。右上は黒マスでなければなりません。
あとは↑2から右下を決めて最後に2択を引いてあげれば完成です。(最後の2択はもう一つ別の記事を書いて理詰めを後付けします、が引いた方が早いです。)
(解答図)
たくさんの十字路で確定白が一気にできてから更に大きい小ループ禁で綺麗に進んでいく流れがとても好きです。最近小ループ禁の上手い使い方に悩んでいたところだったので大変参考になりました!!楽しかったです!!良い問題をありがとうございました!!