水甕5月号作品
私の心音 ~ シンタニ優子
シナモンの香り満ちたるキッチンに年の瀬という勢いを焼く
焼き菓子を冷まして袋にリボンして嗚呼もう少し私は生きよう
お祭りに求めし赤きオカリナは静かに歌うコサックの歌
裏庭のコアの木の下湿りたり夜ごとに吐ける言葉積もりて
報道は後出しじゃんけん論説で市場に響く民の心音
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残り少ない命ですが、このnoteを閉じる前に、2024年に水甕に掲載された私の歌をアップします。
掲載される3ヵ月前が締め切りなので、時間にズレがあります。
2024年の7月号を最後に、私の辞世の歌になっています。
読んで頂けたら幸いです。