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Juneteenth
と書いて、ジューンティーンスと読みます。
6月=Juneと、19日=nineteenthからなる造語で、6月19日を奴隷解放の日と決めた連邦の祝日。2021年から国民の休日に加わりました。
今日20日はその振り替え休日です。
人種差別の問題を山ほど抱えたアメリカ、事あるごとに黒人らのデモは起きていたのですが、2020年にミネソタのミネアポリスで白人察官が、ジョージ・フロイド氏の首を膝で押さえつけ、公衆の面前で窒息死させるという残忍な事件が契機となり、BLM (Black Lives Matter)運動が起こり、その影響を受けて昨年からJuneteenthを祝日としたわけです。
ちなみに、BLM(Black Lives Matter)を、「黒人の命も尊い」と訳す人が多いですが、私は違うと思います。
「黒人の命は尊い」と、「は」にしないと、白人らによる過去の蛮行を越えることは出来ないと思っています。
いや、言葉一つで越えられる問題ではありませんが。
だって考えてみてくださいよ!
まるで動物でも捕獲するかのように黒人の首や足を鎖やロープで縛り、奴隷船に乗せて連行し、家畜のごとく競りにかけ、白人のために冷酷な労働を強いてきたのですよ!
人として、こんなことが出来る人間は、もはや人間ではないでしょ!
こんな蛮行を肯定する人がいたら、私はその人を心から軽蔑します。
日本国内では、人種差別問題より性差別問題の方が難関な気がしますが、日本人が、自分たちは白人サイドだと思っている人が多いのも、人種差別問題に対峙できない要因だと思います。
私の住むハワイは人種の坩堝でして、アジア系民族が多く白人がマイノリティなのですが、一たび米本土に行くと、アジア人は一緒くたにされ、虐めや暴行を受けます。
米本土に行く時は、そのことに留意しなければなりません。
Juneteenthを祝日と決め、人種差別をなくすべく思慮深くなることは大切ですが、毎日のようにヘイトクライムがニュースを賑わすアメリカにとって、人種差別問題は根深く、忌まわしく呪わしいアメリカの歴史を感じずにはいられません。
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人の上(え)に人はいるらし平等や夢を語れば暗殺されて
ビニ傘を盗むくらいの感覚で倒される人みな有色人種
シンタニ優子 水甕2022年5月号より二首抜粋