犬猫のノミ・ダニ予防はいつまで?涼しくなればやらなくても大丈夫?
ノミ・ダニ予防といえば、多くの飼い主さんは夏の暑い時期だけで大丈夫と思われがちです。
なかには、完全室内飼育なのだからそもそも不要だと考えられているケースもあります。
しかし、ノミ・ダニはそんな生易しい生き物ではないのです…!
今回は「ノミ・ダニ予防は涼しくなればやらなくても大丈夫なの?」という、犬猫の飼い主さんのために真実をお伝えします。
犬猫のノミ・ダニ予防はいつまでしたらいいの?
結論から言ってしまうと、犬猫のノミ・ダニ予防は通年が望ましいです。
こう話すと「え!?暑い時期だけじゃないの?!」と驚かれることが多々あります笑
確かにノミ・ダニのシーズンといえば暖かい時期というイメージがありますが、実はそれは間違いなんです。
ノミが活発になるのは梅雨〜夏場の時期ですが、温度が13度以上あれば活発に動き卵もしっかり孵化します。
もしも道を歩いていてそこにノミの卵が落ちていると、靴の裏に付着し室内に侵入します。室内は13度以上の心地よい温度設定になっているはずですから、お家の中で孵化して大量発生してしまうのです。
また、マダニは春〜秋に活発に活動しますが、冬に活動していないわけではありません。常に感染の機会を伺い、道ばたの草むらからタイミングを見て宿主となる犬や人間に飛び乗ってきます。
特に行楽シーズンになると山に出向く機会も増えると思いますので、ノミ・ダニの感染率はさらに上がりますよね。
このように、ノミ・ダニは決して暑い時期だけの生き物ではなく、活発かどうかだけで常に存在しているため、通年の予防が望ましいということになります。
完全室内飼育ならノミ・ダニ予防はしなくても大丈夫?
「完全飼育だからノミ・ダニ予防はしなくても大丈夫!」と考えている飼い主さんも少なくありません。
しかし、ノミ・ダニは人を通じて感染することもあるため、仮にお散歩に全くいかない犬や外に出ない猫であっても感染する可能性は十分あるのです。
「今まで大丈夫だったからこれからも大丈夫!」と言われることもありますが、それはただのラッキーに過ぎません。
万が一感染したら犬猫が苦しむだけではなく、人もノミアレルギーを発症したり、マダニに至ってはSFTSという恐ろしい病気を患う可能性があります。
SFTSによって死亡した事例も少なくないため、犬猫だけでなく自身を守るためにもしっかりノミ・ダニ予防をしましょう。
市販薬は効果なし!動物病院で処方してもらおう
ノミ・ダニ予防は動物病院で処方される医薬品をつかって、正しく予防することが重要です。
ホームセンターやペットショップに行くと、ノミ・ダニ予防駆除をうたう商品が売られていますが、あれは医薬品ではないため医薬的予防効果はありません。
一時的に感染したノミ・ダニの量を減らすことはできても、100%の効果はありません。
例えば感染してしまった場合、動物病院で処方されるお薬であれば投薬後24〜48時間以内に100%の駆除が完了し、1ヶ月〜3ヶ月(薬の種類による)は100%予防の効果が持続します。
しかし、市販薬の駆除率は投与後35%、最大効果は60%程度です。その効果も2〜3週間程で最大60%から徐々に低下していきます。
100%の駆除予防ができないのであれば意味がありませんので、動物病院でしっかり体重を測って適切な医薬品を選んでもらいましょう。
まとめ
犬猫のノミ・ダニ予防は決して暑い時期だけのものではありません。
ノミ・ダニの特性を理解すると、通年予防をしたほうがいいことはわかるかと思います。
一度感染するとただかゆいだけではなく、動物も人もときには命に関わる被害を受けてしまうのです。
しかし、動物病院で正しく処方してもらうだけで防ぐことができるので、しっかり予防して安全安心な生活を愛犬・愛猫と送りましょう!