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『中国語資格を自分の武器に!中検とHSKの違いとは』

大家好!こんにちは!Lilian中国語スクールです。

今回は中検(中国語検定試験)とHSK(汉语水平考试)(hànyǔ shǔipíng kǎoshì)の違いについてお話しようと思います。
 日本には様々な語学試験があります。特に英語関係の試験が多く英検、TOEICやTOFELなど、これらは進学や留学、企業でも就職や評価の基準として用いられ浸透しているところが多いのではないでしょうか。

 そしてさらに近年では中国企業とのビジネス上の関わりが増え、出張の機会や駐在員の人口も増加の傾向にある事から中国語の習得が重要視され、企業側では中国語の習得状況を把握する基準として中国語の語学試験も注目する様になってきております。その代表的な試験が“中検”と“HSK”です。
この二つ試験、「似たような試験」と思われがちですが、求められているものが異なります。大きく4つに分けてその違いをご紹介しようと思います。

1)主催の違い

中国語検定試験(略して中検)は日本中国語検定協会という日本の主催であり、1981年の開催から現在に至るまで累計合格者36万人という国内では最大規模の中国語試験です。日本の中国語試験、と言ったらこの中検になると思います。

HSK一方HSK(汉语水平考试)は、中国の「孔子学院总部/国家汉办」が主催しています。つまり中国政府公認の試験であり、世界的にも広く認知されている事が特徴です。

 さらにHSKは2010年にCEFという“ヨーロッパの外国語学習者の能力評価を行う際に参照する枠組み”と合致する様に再編成し、いわゆる“新HSK”としてリニューアルを果たしました。これによって自分の中国語能力が世界中どの場所でも適切な評価を受ける事ができ、留学や国内外の企業への就職・昇進での評価基準として数多く導入されるようになりました。

“新HSK”にリニューアルされてまだ5年程ですが、近年では国内の年間受験者数2万5千人を超えるなど、その需要は著しく増加しています。
 その他にも中国語の試験は幾つかありますが、国際的にメジャーなものは?と聞かれたらHSKという声が多いと思います。

 日本国内では様々な大学入試で用いられたり、大手企業でも中国語習得者の拡充・強化にHSKをベースにして人材育成を行っているケースが多くみられます。

 ちなみに、2009年以前にHSKを受験されたことのある方でしたらご存知かと思いますが、前述の通り現在は“新HSK”という新しい評価枠に変わっております。それに伴い2009年以前に取得された級と意味合いが変わってしまいますので、もし証明が必要な場合は取得した年度と合わせて明記しておくと良いと思います。

2)各級の設定の違い

 中検は「準4級、4級、3級、2級、準1級、1級」の6段階の試験を行っています。対してHSKは「1級、2級、3級、4級、5級、6級」の6段階の試験を行っています。 中検の場合、準4級が最下級で1級は最上級になりますが、中国のHSKでは1級が最下級で、6級が最上級になっています

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3)試験回数、試験会場の違い

中検は日本国内26か所、海外7か所で実施され、年に3月、6月、11月と年3回行われ、最上級の1級は、11月のみ試験が実施されます。
 HSKでは世界860ヶ所のテスト会場において実施され、その内海外の試験会場は530ヶ所、112の国で実施されており、日本では、3月、6月、9月、12月の年4回実施され、受験する時期によっても違いますが、全国主要都市にて実施している試験です。

4)内容について

中検は、“中国語読解及び聴解能力のほか翻訳能力を問う”とあります。一方HSKは国際中国語能力の標準テストであり、重要視している点は、“中国語を第一言語としない受験生が生活、学習、仕事上で中国語使ってをどのくらい交流できるか(交际能力)を問う”というところです。しかし、どちらのテストも形式の主なものは、“听力”(聞き取り問題)と“阅读”(読解問題)です。もちろん、それぞれ内容の方向性が違うので、自ずと出題される単語などが違ってくることも事実です。

 上級クラスのテストになると中検もHSKも“中国語を書く”という記述問題がありますが、その中でも中検は日本語を中国語に翻訳するという問題に対し、HSKは例えば“絵をみて自分で考え、中国語で文章を作る”という記述方式になり、そこでも双方に違いが出てきます。

中国語試験HSKテキスト HSKの問題で日本人学習者が特に苦戦する内容が“听力”(tīnglì)です。コミュニケーション能力を問われている事もあり、日常生活と大して変りない程度で始まるため、とにかく話すスピードが“早い!”の一言に尽きます。ですが、日常生活のコミュニケーションではそれが当然なのです。そして瞬時にキーワードを聞き分けそれに反応する、さらに答えを選ぶというのは読解の力を養うことにもつながります。

 “阅读”読解問題は中国語の読む力を増強します。そして特に上級になればなるほど、避けては通れない中国語のキーワード“成语”(chéngyǔ)を学ばなければなりません。しかし、中国のTVドラマをみても分かるように、中国人の会話の中にはこの“成语”があふれています。もしそれが使えるようになると“你说的汉语说得很好!” “你的汉语那么厉害!”(あなたの中国語は、すばらしい!)と中国語を褒められる事間違いなしです。同時に中国語の文章を書いたり、就職で中国語の面接を受けられる時にも、簡単な“成语”を入れるだけで、試験官も笑顔になりその場が和みます。

 中国語の“成语”を勉強することは、意欲的に中国の文化を深く学習している事にも繋がります。相手からすれば、海外の人が母国の言葉をそこまで学んでくれた事に関心を覚えると思います。中国企業との商談などでも、この“成语”を熟知していく事がお互いの文化の理解にも繋がり、良い関係を構築できるはずです。

 捉え方次第ではありますが、HSKが単なる評価基準というだけではなく、中国語コミュニケーション能力に重きを置いている事を上手く利用する事ができれば、ビジネスシーンでも多いに役立ちます。

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 試験を力試しの場として考え、試験日までにどんなスケジュールを立てて学習すれば対象の級の取得レベルまで達するのか?そんな計画を講師と相談しつつ中国語教室に通うのも効果的ですね。

 中国へ渡航された後も現地でHSKなど受験する事はもちろん可能です。渡航前は忙しくて試験どころでは無かった方も、現地の生活が落ち着いたらチャレンジするのも良い方法だと思います。

 せっかく努力を重ねて習得された中国語です。ぜひ合わせて試験にも挑戦し、世界にも通用する自分の武器にして下さいね!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!

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