『中国のフリーランス』について

春一番が吹き、いよいよ春本番の暖かさになりました。
皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
近年よく耳にするようになった「フリーランス」という働き方、実は中国でもすごく流行っています。もちろんオーソドックスなフリーランス職業もありますが、皆さんが想像しているフリーランスの形と異なるものもあるので、今日はその中で特殊なフリーランス職業を紹介して行きたいと思います。

中国でフリーランスが流行り始めたのは2000年頃のことで、当時インターネットの発達により、個人で仕事を引き受ける人が続出しました。業務内容は様々で、先日のコラム【中国のSNS事情】で記載したように自分のホームページをデザインする専門のフリーランスの人や、インターネット掲示板などで指定された内容を書き込むフリーランスの人もいました。

しかし生計が立てれるほど稼ぎが良かったわけではなく、小銭稼ぎ感覚でやっていた人がほとんどでした。ですが、その中でフリーランスで生計を立てることが出来た職業もあります。

【ゲームアイテムでリアルマネーゲット？！】

＜オンラインゲーム内の転売屋＞
2000年後半から2013年まで中国ではオンラインゲームが盛んで、オンラインゲーム内で他のユーザーが欲しいアイテムを高値で転売し、後に大量のゲーム内通貨を持ったアカウントをインターネット上で売り出して現金化しているフリーランスの人がたくさんいました。彼達のほとんどが２０代で、レアアイテムを獲得するために、起きている時間帯はすべてパソコンの前でゲームを行って、基本的に休日はなく、忍耐力が必要です。
しかしこの職業はあまりにも身体への負担が大きく、一部の人にしか適していません。

【微信公众号（wēi xìn gōng zhòng hào）】

「微信」は先日紹介したコラムの中にも出てきましたが、今日はこの「微信」の「公众号」について紹介したいと思います。公众号というのは「公式LINE」や「ブログ」に似ているコンテンツです。フォロワーに一斉送信で記事、文章、画像、動画等を送ることができます。それにこの「公众号」は個人で作ることもできて、インターネットで獲得したフォロワーの数が多ければ多いほど価値が高くなるため、多くの人は面白い記事などを書いてフォロワーを増やし、後々企業から案件をもらい、自分の「公众号」の中で宣伝を行うことで収益を得ていました。また、「公众号」の閲覧数によって、運営会社から報酬をもらえることもあるそうです。

【直播网红（zhí bō wǎng hóng）】

近年中国では直播网红というフリーランス職業が急増しています。この中国語について説明します。
・「直播：ライブ配信」
・「网红：インターネット上の有名人・著名人など」
つまりインターネット上で有名人な人がライブ配信を行い、視聴者からお金やプレゼントをもらって稼いでいます。
近年の中国ではこの直播网红がすごく流行っており、多くの人はこのライブ配信で収入を得て、生計を立てています。ライブの内容は様々で、単なるトークショーもあれば、歌ったり、芸を披露したりします。
（もし何か常人超えのスキルがお持ちの方は是非ライブ配信で一攫千金を試みてください！）

以前中国には道端で自転車の修理や靴磨きなどのフリーランス職業しかなかったです。つまり技能スキルがなかった場合、フリーランスにもなれなかったということです。
しかし近年インターネットの普及、及びインターネットに関連する市場需要のお陰で技能、スキルがなくてもフリーランスとして成立します。ハードルがますます低くなってきています。

本日紹介させて頂いた事業の他にも、フリーランス職業はたくさんあります、興味がある方は中国語で「自由职业者（zì yóu zh íyè zhě）」で検索してみてください！

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

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