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知っていると得をする!中国人の食に対する意識

大家好!こんにちは!Lilian中国語スクールです。

今回は中国に住んで仕事をする方にに向けて、中国人の食に対する意識について書いていきます。文化的なトピックですが、ビジネスにおいても役に立つことがあると思いますので是非最後まで読んでいってくださいね。

■日本人上司がやりがちな過ちとは

日本人が中国で仕事するにあたってカルチャーショックをうけることの一つが、食事に対する意識です。中国人は食べることを日本人が考えている以上に重視しています。日本人の場合、昼休みの時間が来ても「キリのいいところまでやってしまおう」と考える人多くいます。また「この会議終わりそうにないなあ。移動時間を考えると昼ごはんを食べている時間はなさそうだ」なんてこともあり昼ごはんをあまり重要ししてない人も多いかもしれません。「仕方ない、途中で時間があったらどこかで食べよう」という感じで、日本人会社員の食事に対する優先順位はあまり高いとは言えません。しかし、この感覚のまま中国人と仕事をするとちょっと危険かもしれません。

なぜなら、中国人は幼少の頃から「同じ時間に食事をしなければ身体に悪い」と両親や祖父母から厳しく言われて育っていて、それが社会的な常識となっています。よって、「昼休みになったけど、この会議、あと1時間で終わらせちゃおうよ!」なんて、やる気いっぱいの日本人上司が言えば、「イヤです」とは言いたくても言わないでしょうが、目を合わせて苦笑いを浮かべることでしょう。そのまま会議を続けて入れば、中国人メンバーは早々に上の空となり、結果として会議の効率は悪く、会議がやっと終わった後に「あー!やっと終わった!早く食べなきゃ!」とでも言いたそうに、不機嫌なメンバー達が速攻で部屋を出て行くことでしょう。

そして彼らの頭の中には会議の内容は全く記憶になく、心の中で「あの上司は私の食事の時間を1時間も遅らせたよ…」と不満でいっぱいになっているかもしれません。このようなことを日本人の上司が何度も無意識に行っていると「あの日本人上司との会議は昼ごはんがいつも遅くなるから不快だ」と、仕事へのモチベーションも上司への評価もどんどん下がっていってしまうのです。

「そんな、大袈裟だなあ」と思われるかもしれませんが、少なくとも昼ごはん抜きの会議が、非常に効率が悪いことだけは確かです。では日本人上司はどうすればよかったのか?「12時になったので、お昼にしましょう。食べてからまたやろう(十二点了,我们吃饭吧。吃完再开始 Shíèr diǎn le, wǒmen chī fàn ba. Chī wán zài kāishǐ)」と言うべきでした。もしくはもし予算があれば、自分ではちょっと食べられないような、少しだけリッチなランチ付きの会議にすると、逆にモチベーションアップとなることでしょう。「仕事より食事が大事?」と思いそうになるところですが、食事を抜かないこと、食事の時間を守ることは、中国におけるマネジメント上の鉄則と心得ましょう。

■中国のオフィスにおける昼休みの様子

ここでは筆者の経験を元に、中国のオフィスにおけるお昼休みの様子を描写してみたいと思います。まず、昼休みの2、3分前になると1、2名がだだだっと立ち上がり、自分の弁当箱を温めるため電子レンジの前に並びます。カランコロン(弁当箱を電子レンジに入れる音)チーンという音が響く中、休み時間を迎えるや次々と立ち上がり、電子レンジの前には長蛇の列。電子レンジはチーンチーンと人数分鳴り続けていくのですが、スタートが出遅れた人はもう並ばず、弁当箱だけが列をなしていきます。各自そろそろ自分の番が来たかなと確認しながら、弁当箱を電子レンジにかけていくのです(もしくは前後の人がやる)。

日本人の感覚からすると1人が弁当箱を電子レンジにかけている時間がだいたい3分くらいと長めで、お弁当は中国料理なので油が多め、結果としてかなり高温になってしまい、手で持てないくらいの熱さに「好烫!(Hǎo Tàng あっつい!)」と言いながら自分の席に持って行く人が多かったのが印象的でした。「食事は温かくないといけない。冷たいと身体に悪い」というのも中国の伝統に基づく常識のひとつです。

中国人会社員のお弁当はだいたい、白いご飯の上に中国料理のおかずをかけたもの。もしくはご飯と料理を違う入れ物に分けて持って来るかどちらか。私が日本人的な仕切りのついた弁当箱にあれこれ詰めて持っていきましたら、「哦,日本人的便当!很好看!(O, Rìběnrén de biàndāng! Hěn hǎo kàn! わー、日本人のお弁当!綺麗ねえ!)」と感心していました。また一方で、「好像小孩子吃的(Hǎoxiàng xiǎoháizi chī de 子供の食べものみたい)」と言っている人もいました。

90年代あたりまで中国人は昼食の後、オフィスでも昼寝をするのが常識でした。今は昼寝をしないのが普通という感覚にはなっていますが、やはりこちらも幼少から培ってきた習慣なので、昼寝をして過ごす人もいます。

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■外食したら、毎回ご馳走すべき?

日本人駐在員なら中国人部下とお昼を食べながら話しがしたい時もあるでしょう。そのような時は「你今天带饭了吗(Nǐ jīntiān dài fàn le ma 今日お弁当持ってきた?)」と聞いて、「带了(Dài le 持ってきた)」と言われたらその日はダメですが、「没带(Měi dài 持ってきてない)」であれば「我们中午一起吃饭吧(Wǒmen zhōngwǔ yìqí chī fàn ba 今日一緒に食べよう)」と誘ってみましょう。そのように自分から声をかけた時は当然ながら、ご馳走(请客 Qǐngkè)が鉄則です。店で部下が払う素振りをしても「我来买单(Wǒ lái mǎi dān 私が払うよ)」と言えば、「谢谢(Xièxiè ありがとうございます)」と言うでしょう。

逆に、中国人スタッフが複数名でどこか近所の店に食べに行くと集まっていて「じゃ、私も(Wǒ yě qù 我也去)」と参加した時は、ご馳走する必要はなく、割り勘(AA制 AA Zhì)でOKです。というのは、中国人が人にご馳走する時は気合を入れてご馳走するので、安いものをなんとなく払ってあげても喜ばれないし、払ってあげる意味もないからです。

以上、食に対する中国人の意識についてでした、いかがでしたでしょうか。ひと昔前まで、中国人の挨拶は「吃了吗?(Chī le ma ご飯食べた?)」でした。日本人の言うところの「今日は暑い/寒いですねえ」に近い感覚です。言葉自体に特に意味はなく、誰だかわからない人とも、なんとなく会話ができるコミュニケーションの方法として「ご飯たべた?」と聞く。誰にとっても食事は生きる上で必須になりますよね。中国人の食に対する意識を知ることによってより中国の社会に適応できるようになれば大変うれしく思います!最後までお読みいただきありがとうございました。

それでは次の記事でお会いしましょう。

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