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出来ることから少しずつ

書く習慣1ヶ月チャレンジ26日目、その②
今日のお題は「今日1日にあったモヤッとしたこと」です。前回、バングラデシュに来てモヤっとしたことを書こうと思ったのに、良いところばかりを書いて終わってしまいました。今日は改めて何がモヤッとしたのか、考えたことを言葉にしたいと思います。

良いところばかり書いた記事はこちら。

先に書いた通り、今回のバングラデシュ訪問ではたくさんの素敵な方に出会いました。志高く、有能な方々が、国のために懸命に努力しています。それなのに、ほんの少し滞在しただけでも、この国がいろいろな問題を抱えていることが見えてきます。

慢性的な交通渋滞、街中に捨てられたゴミの山、貧困問題、街にあるれる物乞いやストリートチルドレン、児童婚、児童労働、女性蔑視、教育問題などなど、改善しなければならないことが山積です。

コロナ禍もあってのことだと思いますが、バングラデシュでもデジタル化政策を推進しています。しかし、滞在中、インターネット接続が何度も途切れ、しかも、つながっても非常に遅く、仕事をするのに一苦労でした。数年前はここまでネット環境も悪くなかったということなので、おそらくデジタル化推進により、ネットにアクセスする人数が増えて、キャパオーバーとなってしまったのではないかと推察します。

そして、データの裏を取る、イベントなどの周辺情報や日付を調べるなど、もはや、ネットは私の脳の外付けのハードディスクのようなもので、ここへのアクセスなしには、ちょっとした報告書も書くのが難しいということがよく分かりました。ネットが遅い状態では、私のCPUのグレードもすごく下がってしまうのです。

このことは、遅いネットが日常で、その中で仕事をしなくてはならない現地の人にとっては、一種のハンディキャップを背負った状態で、諸外国と渡り合わなくてはならないとも言えるのではないかと思います(上流階級の人々は対処法を知っているのかもしれませんが・・・)。

それから強烈だったのが交通渋滞。たった5キロ離れた場所への移動に1時間かかることもザラです。ある日、一日6件のアポがあったのですが、移動にあまりにも時間がかかり、結局、2件キャンセルしなくてはなりませんでした。車の中で、ネット環境もなく、じっとしている時間、もったいないったらありません。

しかも、渋滞により交通事故は増え、身体障害者になる人が増えます。そして、障害のために働けなくなった人々は、生活の糧を得るために、渋滞にはまった車の窓を叩き、物乞いして歩きます。ここにはストリートチルドレンの姿も。

国を豊かにするためには、国民の生産性を上げることが必須です。でも、国民の生産性を上げるためには、インフラが整っていることが必要です。ところが、インフラを整備するためには、国にお金が必要で、国民の生産性が低いと国庫に蓄えがなく、、、と言った悪循環が起こります。

貧困は児童婚の原因にもなっています。女の子は基本的には嫁いだ家のものになるという風習があるため、貧困家庭では口減らしのためにも、早く嫁がせてしまうのだそうです。嫁いだ先では子供をたくさん産んで、家事をすることが役割です。赤ちゃんを抱っこした、どうみても10代にしか見えない女の子をあちこちで見かけました。政府がいくら児童婚を禁止しても、貧困にあえぐ人々にとっては抑止力にならないのです。

また驚いたのが、外を歩いている人は8割方が男の人というところ。女性は家庭で家を守るものという意識が高く、外を出歩くことが少ないのだそうです。

余談ですが、それでもバングラデシュのジェンダーギャップ指数(1に近いほど平等)は0.714で世界71位。日本は0.650で116位。この事実には愕然とします。もちろん、問題の質がバングラデシュと日本では違うと思いますが、今回のモヤモヤポイントの一つです。

近年のバングラデシュは衣料品の生産などにより経済発展しており、女性が外に出て働く機会も生まれて来ているそうです。それでも、一朝一夕には状況は改善されません。

大きな問題を前にすると、モヤっとするどころか、無力感に苛まれ、気力を失いそうになるのが私の弱点です。私は私が出来ることから、少しずつやるしかないのですよね。目の前のことから。

世界の平和は家庭の平和から、ということで、まずは私の留守中を協力して乗り越えてくれた家族に感謝を伝えるところから行いたいと思います。


#書く習慣1ヶ月チャレンジ
Day26 その② 「今日一日にあったモヤっとしたこと」

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