推しがまた1人増える3秒前の話。
私のジャニーズ人生において、「三度目の正直」という言葉がぴったりと当てはまる。
ファンクラブに入りコンサートに当選したのも、やっとの思いでアリーナ席が巡ってきたのも三度目のことだった。
そしてついに、にわかな推しからガチ推しになり得る人物が現れた。関西の某グループの年上キラーな最年少。多彩な特技を持ち合わせ、バラエティ番組に引っ張りだこ。
そんな彼に今、沼落ち「しそう」である。厳密にはまだ沼落ちしてないと自負しているが、もう既に2度のとんでもない攻撃を受けている。
自分でもなぜ沼落ちしないのか分からずにいるので、ぜひこれを読んでいるあなたに最後のひと押しをしていただきたい。
それでは順に、彼との出会いから説明していきたい。
まず最初にご対面したのは、2021年の松竹座で開催されたサマスペ。案の定、1人で参戦し席も良かったので30分ほど前に着席した。
当時はメンバーのリア恋ギタリストをにわかに推しており、ペンライトも青を振ろうと思っていた。
が、隣の席の2人組の(化粧が濃い)お姉様の会話が聞こえてしまったのだ。「え、隣の人も同担(青)やったらどうする?めっちゃ嫌やねんけど」
えーーーー!!!!???
めっちゃ聞こえてますけど????!!!!
と心の中で叫び、動揺が止まらない。幸いにも服装にメンカラを入れていなかったため、ペンライトの色で判断されることになる。
全身から汗が止まらず、一旦寝たふりをした。目を閉じながら、次目を開いて開演した時、私は何色にすればよいか………と自問自答を繰り返した。
答えが出ぬまま開演のブザーがなり、照明が暗転。咄嗟につけた私のペンライトは「緑」であった(間違っても青はどつかれると思った)。
いざ、公演が始まるとメンバーは右往左往に手を振り、ファンサービス。私も内心苦笑いで手を振っていると、とあるメンバーが下手から私のいる上手へと猛烈な勢いで飛んできた。
そして、満面の笑みで緑色のペンライトを振る私の方向に高速で手を振ってくれた。それはある意味、ご主人様を見つけた大型犬のようだった。
私はこの一瞬で彼に心を奪われてしまった。
「なんて犬みたいにかわいいんだ!!!」
これが彼との最初の出会いである。こればかりは怖い思いをしたが、隣のお姉様にも感謝している。
そして第二の出会いはこれまた偶然だった。
営業帰りに帰宅ラッシュの中、オフィスに戻らなければいけなくなり(会社に帰宅した頃には既に定時を過ぎている、つまり残業確定)、ぶつくさ心の中で毒付いて歩いていた時だった。
パッと目を引く高身長の人と目が合った瞬間、光の速さでその人が誰なのかと言うことがわかってしまった。
いや、うん、ですよね??!!
気づいたらジャニオタで培われたコミュニケーション能力で声をかけてしまっていた(ほぼ無意識)。
まさかのご本人様にお会いしてしまったのだ。
詳しい内容は覚えてないが、(全く悪い気がしない)タメ口かつ、単独舞台が外れたことを伝えると一緒にしょんぼりしてくれた。
もう好青年の塊としか言いようがなかった。帰社後も仕事にはならず、部長や上司に報告して回った。
さて、次がいよいよ「三度目の正直」となる。これほどまでに心を持っていかれながらも、推しとは言い切れないのには何か理由があるのか。自分自身で制御してしまっているのか。
私の「三度目の正直」はいかほどに………。