#武士は食わねど高楊枝

…沖縄防衛戦…
…第二次世界大戦末期…。

各地で敗走を続ける日本軍は、
ここ最前線の地…沖縄で頑強な抵抗を続けていた。

ここまで強力無比だった日本軍ではあったが、
米軍による苛烈な艦砲射撃と航空爆撃によって、
次第に追い込まれていく日々が続いていた。

そして遂に日本軍は、
日々の食料確保にすら、困難を極める戦線が続出していく。

『…腹減ったな…。』

『…本土からの食糧は、一体どうなってしまったんだ…。』

『…米軍の爆撃が激しくなってる…沈められたかもしれんな…。』

『…。』

ひとりの兵士が、それを聞いて激昂する。

『…畜生!…あいつらめ!』

『…俺たちさ!…ここ何日も、まともに食べてないんだ!』

『…文句を言うな…腹が減ってるのは、皆同じなんだ…。』

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