運や縁について
脱サラで経営者になったことで、大きく変わった一つが
運や縁についての考え方
です。
サラリーマン時代はむしろ運や縁など、ほとんど考えたことすらありませんでした。
「私は特殊な環境で育った」と過去にお話ししましたが、私には親戚縁者がほぼいません。父母両方ともが、その両親と断絶していたため、私は親戚との接点がほぼ無いまま育ちました。
法事、暦や加齢によって経験するイベントや集まりなどをした記憶がありません。恐らく両親も、親の立場としてそういうものを後世に受け継いでいく立場であるという感覚が無いまま歳を重ねてしまったのだと思います。
なので、私は世間一般の常識をあまり知らないという、社会性の乏しさに対する劣等感は今でも結構強く残っています。
そうしたものもあってか、継承されるものや繋がり、縁やゆかりというモノやコトと向き合ってきたことがないのです。
運については、というか運の良し悪しでは無く、自分は生まれてこない方が良かった、とか自分と関わると不幸や災いを招くから自分と遊ばないほうが良いとすら小学生の時から思っていました。自分自身もずっと苦しかったので、そういう想いが伝達してはいけないんだということは幼いなりに友達に対して思っていたようです。
なので基本的には運など考えるような立場では無い、と思っていました笑(悲しー!)。
で、経営者になって思うのは、運が99%。本気でそう思います。
そして「生まれてから死ぬまで、どういう一生を自分は生きるのか?を自分が決めて生まれ落ちた」という話を私は結構信じています。じゃないとやってられないし(笑)。
経営ってやっぱりサラリーマン時代のようなルーティンではないんです。毎日の生活が。何か良いことがあれば何か悪いことも起こるわけで、それも多動の私の場合はそれに準じて多頻度で起こるので、穏やかな日が続くことが珍しく、死んだら穏やかに過ごせば良いか程度に思っています。
運が99%!と思うようになったのは、私の友人の海外でファンドを経営しているファンドマネージャーの話を聞いた時です。
もはや尋常では無い多額のお金を運用し、一生お金の心配が全く無い友人が「自分は運がない」と言い放ったのです。
私は衝撃でした。
「(は?!何言ってくれてんの!?!?)」
意味が理解できずに何も言えませんでした。
友人曰く、「ファンドの世界は英語が基本になる。日本人に生まれた時点で英語に対して大きな遅れをとっている。英語をネイティブで話せる環境で生まれ育つかそうでないかだけで、とんでもなく損している」とのことでした。
それを言われると全部そうやん・・・。
そうなんですよね、考えれば考えるほど。
「自分が動いたから転職できた、運ではない」と友人に反論されたことがあるのですが、転職したいと考えていた時に空きポジションができたのも運だし、フィット感の高いポジションだったのも運だし、そのポジションに見合った経歴をしっかりもっていたのも運だと思うのです。
経営者になってから、本当に予想だにしないことが沢山起こりますし、ああ今月は死んだという時でも「なぜこのお客様がこのタイミングに!!」「救われた!」みたいなことも意外とあったりするのです。
良いことも悪いことも意外性の連続です。
そう、運や縁はコントロールできないのです。
私は店舗経営をしていますが、絶対的に重要なポイントである「物件」や「人材」は運と縁でしか得られないものになります。
なので、考えすぎても分からない(科学できない)ことは考えても仕方がないので、できる自助努力は最大限やって、あとは運任せ!という思考に変わりました。
ただ、
運の部分も自助努力できないか?
というところに行きつきました。
私は特定の宗教信仰もなくどちらかというと自己信仰自己宗教なのですが、科学できないものでも自助努力はやっておこう、それでダメなら仕方がないと
気持ちよく諦められるゴール地点が圧倒的にサラリーマン時代と差が生じた
気がします。
自分に対する戒めになることもそうですし、小さくても徳を積もうと思いますし、両親は入ることを許されていないからこそ私にとっても非常に疎遠だった代々のお墓にお参りに行くことも始めました(その結果私は親戚との縁が戻りました)。
中小企業の経営者の知人に聞くと、「運や縁は非常に重んじるし、求人で同じ特徴の応募者がいたら、姓名判断や生まれた日時で占って決める」と言っていました。災いではなく果報を招きたいという想いからです。
運や縁は、神の裁量に委ねられる部分、と考えるのであれば、
神は細部に宿る
を考えた時、やはりそこまで意識と行動をやるべきなのではないかと思うのです。神棚が祀ってある企業も多いですし、お参りに行く経営者も多いと感じるのは、皆さん同じように運や縁をとらえているからなのではないかと。
あなたは運や縁にまで努力していますか?
というわけで、また今度。