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曲側の都合弾き、弾く側の都合弾き


クラギタクラブでは、男子部員の1割は指が動かない
という理由で止めて行くので、女性のセンセが
「折角入ったんだし、コードじゃらんでもいいので
続けてみては?、ギターも買った人もいるんだし」と
(当時クラシックギターには、コードて概念がなかった
クラギタ部員達は、コードという存在を知らなかった)

するとその内、指が動かない男子部員達がグループになり
「先輩、クラギタは、5円玉で弾いちゃいけないんですか?」
というので
「別にいんじゃない?」と答えたら

「おお!、弾き易い!」と言い出し、指動かない男子部員ず全員で
5円玉で弾き始め、みるみる上達し、なんとコードじゃらんだけではなく
カッティング、アルペジオ、、クラ曲その物も
指動かない男子部員ず全員が弾けるようになりビックリ!
才能の発揮点てな分からんもんだなと

その後、持参ピック弾き始める部員が現れ、追従した
指動かない男子達とグループが分かれて練習してるの見
「どうしたん?」と訊いたら
「我々は、彼らとは袂を分かったんです」
と真顔で答えるので
「やかましわっ!w」と笑ってしまった

そんな事で分裂するとは、、男子とはアホやなと


名前は忘れてしまったが、昔、老齢で引退した
欧の男性ピアニストさんが92歳だったかで
「長年、仕事で曲側の都合で演奏して来たので
余生は自分の弾きたいように弾きたいんだ」
といい

夜、薄暗いピアノバーで弾いてると、居合わせたピアノ教師が近付き
「あなたは今は下手ですけど、練習すれば上手くなりますよw」
と励まし、老齢の元ピアニストさんは「ありがとう」と答えた

その経緯を伝え聞いた人から、教師はその後
自分が励ました老人が、世界的に有名なピアニスト
だった事を知り驚いたという

彼の演奏が紹介されたが、それはミスタッチをしない初心者の演奏
といった感じで、ガタガタのプレイだったw
で、それを聞き付けたレコード会社が、面白いというので
プレイがレコードにもなり紹介され

流れた演奏聴いた番組アナウンサーさんが
「これを一体どう理解したらいんでしょう?」と
そして、解説者が答えた
「このまま、あるがままに理解するしかないでしょう?」と

曲側の都合弾きと、弾く側の都合弾き
人に聴いて貰う演奏と、人に聴いて貰う前提にない演奏
これはある種、大きなキーワードではないかと思う


目標の選択肢が増え、更に増えるかもしれない
ボール壁当てキャッチのように、曲を弾くよりも
基礎練習が楽しい、と感じていながら

曲を完奏する事に熱意が湧かない事などを
引け目に感じている人達も多く、それで楽器を
止めてしまう場合も多い

それ繋がりで思い出すのが?、楽器初心者でもバンドに参加出来
ちゃんと演奏が成立する、配慮あるステージが当り前だった時代
まさかそんな当たり前が消えてなくなるとは思ってもみなかったw

勝利やステージ&コンテストしか目標&目線にないというのは
それでほんとにいんだろうか?
スパルタ鈍感オンリーは、ほんとにそれだけでいいのだろうか?

スポーツにも通じる、ゆるいラリーの楽しみ
旅館の卓球、家の前でのバトミントンのような物
巧妙な配慮、ユニークさ、色々と趣き風情も失ったペーソス

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