【映画】インファナル・アフェア
映画「インファナル・アフェア」を拝見した。面白かった!。追う警察と追われるマフィアの対立を描くが、警察の中にマフィアが潜入していることとマフィアの中に警察が潜入していることがミソ。互いが互いの情報を出し抜きつつ追いかけ合うと同時に、自分が潜入者であることを悟られまいと動きつつも情報を提供しなければならないというジレンマが興味深かった。90分と長くないが、濃厚であった。以下、ネタバレを含みます。
この映画では無間地獄という語が冒頭に紹介されるが、それは絶え間なく苦しむという意味であるという。本作では警察側のボス、マフィアのボス、警察からマフィアに送られた潜入者の3者が殺害されるが、そのうち警察側の2人は死後もその殉職したことを讃えられる。
では、亡くなったマフィアのボスが地獄に堕ちたのかとも考えられるが、個人的にはマフィアから警察に送られた人間が無間地獄に堕ちた(堕ちる)のではないかと思う。彼はマフィアから警察側からも裏切り者という自意識を持ったまま、警察の人間として一生を送らなければならないためである。
筋を通さないことで長生きすることが可能となったが、その余分に生きることができた期間は果たして幸せなのか、という点について考えさせられた。