【映画】きっと、うまくいく
映画「きっと、うまくいく」を観た。長い!けど、無駄がなくて思わぬ伏線がいくつかあってちゃんと面白い。インド映画特有の謎のダンスは本作でもあるが、ストーリーを中断させることは決してない。むしろ、3時間近くある映画を怠けずに見るための良い息抜き・緩急となっていた。
本作の良いなと思ったポイントは主に2点である。1点目は、一人ひとり向き不向きがあり、自分の向いている(楽しいと思える)ことをやればよいというメッセージである。日本でも同様だと思うが、難関大学に入って、評判の良い企業に入ったり医者や弁護士になったりすることが成功であるとみなされがちである。しかし、誰もが勉強好きなんてことは決してなく、ある人は野球に類まれなる才能を持っていたり、ある人は作詞作曲に類まれなる左脳を持っていたりする。本作では、こういった人物が無理やり勉強に勤しむことは不健全であり、各々が向いていることをやるのがハッピーであるというメッセージが込められているように思えた。
もう1つは、大学卒業後の人間関係の良さである。大学時代は横一列の同級生であった友人たちも、ある人は一流とされる企業に入っていたり、ある人はなかなか定職に就けないでいたりと、状況がバラバラになってしまうことはよくある現象である。しかし、本作ではこうした違いがあっても大学時代の友人たちとは横一線になってフラットに話をすることができるという良さを感じた。とても偉い人でも同級生といるときはいじられキャラ、というのは学生時代に友人だからこそ築ける良さなのではと思う。