【映画】ザ・スクエア 思いやりの聖域

映画「ザ・スクエア 思いやりの聖域」を観た。よくわからない映画であった。主人公は平等を訴える一見高尚な人間であるが、いざ自分ごととなれば寛容な態度を示すことができない。財布を盗まれたときの行動、女性と一緒にいるときの行動、広告が炎上したときの行動。口では言っておきながら、行動は伴わないという批判がメッセージなのではと思った。

特に印象深かったシーンは2つ。1つ目は、トークショーに現れたチック症の人間である。彼は下品な言葉を大声で叫んでしまうという症状を持っている。それにが病気である以上それに対して寛容であるべきであるのはたしかであるが、いざトークショーにそのような人物がいるとうるさかったり集中できなかったりする。口では寛容の大切さを言っておきながら、いざ自分が当事者となるとそのように行動することは難しいのではと思われた。

2つ目は、ディナーショーに現れたゴリラのようなパフォーマンス(?)をする屈強そうな人間。パフォーマンスと思っていたが、テーブルにいる女性に実際に襲いかかってしまう。女性は助けてと言うが、周囲の人間はゴリラのような人間を怯えてか、なかなか助けに行くことはできない。助けるべきとは思いながら、行動に移すことは難しい事の例であろう。

このように1つ1つのエピソードはかろうじて理解できそうなものの、全体を通して分かったかというと今ひとつである。これがパルムドールといえばそそれまでだが、難解であった。

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