【コンサート】宮本浩次「ロマンスの夜」

宮本浩次のコンサート「ロマンスの夜」に行った。歌を聴かせることに重きをおいているので、いかに宮本浩次の声が素晴らしいかが分かる。声からCD音源のクオリティで「化粧」や「翳りゆく部屋」を歌い上げたと思いきや、「異邦人」や「DESIRE」では独特の動きをしながらこれぞライブというシャウトをする。当初は弾き語りだったはずの「First Love」も、最後にはなぜか立ち上がっている。こうした所に人間味があふれている。

「翳りゆく部屋」は15年ぐらい前にエレファントカシマシのライブで観たことがあって、そのときはサビの「運命が」の「が」を地声で歌っていたはずなのに今回は裏声。この音は出にくくなったのかなと思っていたら、ラストのサビでは強烈な地声の「が」を聴かせてくれた。これはMr.Childrenの「HERO」の「HEROになりたい」の「たい」と同じで、裏声→裏声→地声で最後の力強さが強調されている。

Mr.Childrenつながりで言えば、キーボードが小林武史さんだった。ヘッドホン姿が印象的で、小林武史は小林武史で変わっていなかった。イメージと違ったのは意外と身長が高いということである。演奏で言うと、小林武史のキーボードでイントロが弾かれるとMr.Childrenの楽曲を歌うのではと刷り込まれているのは、自分がMr.Childrenのファンであるからだろうか。そして、アウトロのキーボードはいかにも小林武史で懐かしかった。宮本浩次がMCをしているときにキーボードを弾いている姿も、そういえばMr.Childrenのときも弾いていたなあ、急かしているのかなあ、曲と曲の間がほぼないけれどもこれは小林さんの意図なのかななどと色々考えた。

素晴らしいショーだった。12000円と安くはないけれども、特別な1日の価格として考えれば満足できるものだった。


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