【美術館】憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷

「憧憬の地 ブルターニュ展」に行った。冒頭の説明にしびれた。国民としての意識が高まっていたフランスの中で、国内の美しい地・映える絵画への需要が高まり、その1つとしてブルターニュ地方が注目されたという説明、そしてその後の「美しい地」としてステレオ化されて描かれるようになり、さらにはそのカウンターとして市井の人々などの現実の姿を描く作品が増えていったという展開、非常に分かりやすいと思った。問題は上記の変化を概念ではできているものの、絵画に描かれた具体的な変化を理解するには至らなかった点にある。その意味で、むしろ1冊の本として拝読したいと思った。ただ展覧会として良い展示だと思った。

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