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#70 最近感じた私の変化/及川恵子

とりあえず受け止めてみます

ここ最近、自己啓発本が苦手じゃなくなりつつあります。
“なくなりつつある”というまどろっこしい言い方なのは、完全な拒絶からちょっとずつ歩み寄ってみたものの、心のどこかにはまだ自己啓発本を訝しく、そして疑わしく思う気持ちがあるから。
とはいえ、どこの誰だかよくわからない、たぶんえらくてすごい経歴をお持ちの方が書いた、「人は誰でもは素晴らしいものを持っているんだから幸せになれるんだよ!」みたいな超ポジティブな文章の羅列にななんだかわくわくしてしまいます。だって、よくも悪くもお気楽ですから。私のような超ネガティブ人間がそこまで思えるようになったことも大きな変化です。でも、心を常に前と上を向かせるように自らコントロールしないといけないのは本当に大切なことだよなあ…とも思います。

そもそも、私の自己啓発本への嫌悪は何がきっかけだったのかと考えてみれば、きっとうまくいかないことばかりだった就職活動です。
全然内定をもらえない&面接もうまくいかない。そんな時に東京駅の書店で手にしたのが「うまくいっている人のルール」みたいなタイトルの本だったんですよね。読み進めてみたもののルールの多さに辟易…。「私にはこんなにルール守れない!!!」→「ルールを守れないダメ人間…」→「もう生きていけない…」みたいな悪循環に陥ってから、「あんなものに二度と頼るか!」と自己啓発本への妬みを心に生きてきました。

しかし私ももうすぐ40という年齢を目の前にして、やりたいことはまだまだ形にしていきたいし、自分のダメな部分は改善したい。
そんなふうに思う中で、自己啓発本からヒントをもらうのもひとつの手段なんだなと思えるようになりました。

もちろん全部を鵜呑みにはできないし「あなたにはできて私にはできないことがある」と思っているけれど、大好きな読書から新しい発見をもらうのは小説だろうがエッセイだろうが自己啓発本だろうが同じじゃん、ってね。

ちなみに今読んでいるの自己啓発本の中では、「いつもごきげんでいるためにグッドバイブスを高めよう」という文言が気にいっています。バイブスで語る自己啓発本なんて、読んでいて楽しいに決まっています。

※追伸
#68で書きましたが、先日クラフトコーラが無事に完成しました。
それはもう驚くほどおいしくて。
次はレモンをライムに変えて作ってみるつもりです。
今の仕事がダメになったらクラフトコーラ屋を開こうと思います。

及川恵子