国家資格キャリアコンサルタント、合格への道(学科編)①工程
学科はシビアな戦い
これを執筆しているのが2024年8月上旬。第27回受験を目指す皆様は養成講座がそろそろ終わる時期かと思います。私の通っていた養成講座では「総まとめ」という形で実技の演習を行っていた頃です。すっかり学科の知識を忘れてしまった…なんていう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実務経験などがお有りの方は、学科に対して苦手意識がないかも知れません。もしくは、勉強全般に対して自信がある方もそこまでマイナスな気持ちはないかと思われます。しかし、学科を軽視してはいけません。学科は実技以上にシビアな戦いです。
受験をする方は既にご存じかと思いますが、50問中35問正解で合格です。たくさん正答したからと言って実技に加点されるわけでもありません。純粋に34問正解と35問正解の間には確固たる境界線があります。
①必須行動 ~まずは過去問を解く~
養成講座が終わったら、まずは過去問を「時間を測って」「マークシートを使って」解きましょう。どの回でも良いですが、最新回をやるのが無難だと思います。時間は本番同様100分、時間を必ず測りましょう。仮に足りなかったとしたらどのくらい足りなかったか(後で振り返った時に)把握できるようにしておきましょう。また、マークシートは色々な所でダウンロードできます。養成講座によってはテキストに付いているので、それをコピーしてやるのも良いでしょう。とにかく「本番に近い形式で解く」ことが大切です。また、ここで出た正答数は今後大きな参考になります。どのくらい正答できていたかと、解いてみての肌感覚をメモしておきましょう。
②現時点での正答数を受け入れる
正答数が合格基準を上回った人は、現時点で(問題にも依りますが)合格の可能性がある、ということです。ですが、あくまで「可能性がある」というだけです。過信はせず、ほどほどに自信を持つ程度にしておきましょう。
合格基準を下回った人、現時点ではまだ合格基準に達していません。ただ、それだけです。「現時点で」というだけで、ここから本番まで時間はあります。むしろ、伸びしろがあった方が頑張れます。くれぐれもここで落ち込まないようにしてください。
ちなみに、私が初めて過去問解いたときは25問正解でした。合格基準から10問下回っておりました。それでも合格は可能です。
③解答の分析をしてみる
正解だったところ、不正解だったところ、すべて細かく確認をしてください。一口に正解不正解と言っても、「確信を持って正解にした」「曖昧だったけど結果正解だった」「勘でやったら正解(不正解)だった」「そもそも知らない(勉強できていない)箇所だった」など、ひとつひとつに理由があります。それらをノートに書き記すのでも良いですし、コピーして問題に書き込むのでも良いですし、ご自身のしっくり来るやり方で分析結果を残しておきましょう。
④ ①~③をひたすら繰り返す
勉強をすることはエネルギーを使います。間違いありません。しかし、合否が出るものですのでそこは受け入れましょう。合格基準に達しない答案が増えても構いません。それが試験当日の自分を助けてくれます。だからと言って闇雲にやるのは避けましょう。特に③の工程は時間を掛けて養成講座のテキストや市販のテキスト、はたまた有資格者に質問するなどして腰を据えて取り組みましょう。
⑤ 自身の傾向を把握する
ある程度繰り返すことで、自身の正解不正解の傾向が見えてきます。満遍なくどの分野も学習が必要なのか、ある部分のみ学習を多めにする必要があるのか、はたまた問題文に振り回されやすいのか(すべて…とか、〇〇でないとか、そういう表現に引っかかるケースがよくあります)、それが掴めれば合格は近づきます。
簡単にまとめると、このような流れです。「当たり前のことだろ」なんて思う方もいらっしゃるかもしれません。ただ、「当たり前のことを丁寧に」という姿勢は実技でも必ず生きてくる、ぞんざいにしてはいけないことだったりします。これから何をしていいのかわからない方はぜひご参考になさってくださいね。質問などはXのDMでお待ちしております。