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何者かに成りたい
13歳から始めたアマチュア劇団での役者は20歳で辞めた。
芝居はとても好きだったが、単純に音楽の方が楽しくなった事と、数ヶ月に渡って自分ではない誰かになる事がとてもしんどくなった。
芝居を始めた切っ掛けは不登校だ。
とにかく学校に馴染めず、中1にして慢性胃炎になった。
朝起きれば頭痛や腹痛が起きる。
どうやったって学校に行けないのだ。
何とか学校に行ってもすぐに帰る生活を半年繰り返した頃に、母が「学校以外で何か見付けよう。何かしたい事はない?」と言った。
何日か考えて、芝居をやりたいと言ったら、すぐに団員募集をしているアマチュア劇団を探してくれた。
親になった今、こんな決断が出来るか考えては見たけど、結構難しいなと感じる。
そこから怪しいビルを拠点に活動する劇団やら、怪しいビルを拠点に活動する別の劇団やらで役者をやった。
学校に行けず、本当に何も無いと思っていた私を何者かにしてくれたのは、学校が駄目なら他を探せば良いと視界を広げてくれた母であり、どんな私であっても向き合って一緒に芝居を作っていた劇団員のみんなであった。
良い話っぽいが、私は最後に出演予定だった芝居で練習段階の時にすっぽかしている。
理由は本当に一番最初に書いた通りだ。
数ヶ月じわじわと役の人柄や性格、果ては人生まで考えに考えて、そこに近付こうと本来の自分を見失う生活をしていたら、本当に疲れてしまったのだ。
しかし、その節は本当にすみませんでした。
途中で変な辞め方をしたにも関わらず、その後も劇中の曲を作らせてくれたり、チケットもぎりをさせてくれたり(これは多分人手不足だけど)、どうもありがとう。
そんなこんなで、オーディションに落ちまくり、ボロクソに言われる事があっても歌うことだけはやめられないまま今まで来ている。
すんごい人にはなれなかったけれど、すんごくよく笑う人にはなれている気がする
今日の一絵はクジャク。