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スマホを使うと、カメラで撮れない写真が撮れてしまう
ここしばらく、Canon G9X mark2と、Leica CLの二機種を使って写真を撮ってきたのだが、今年に入ってからふと気まぐれに、iPhone14Proにアプリ「LeicaLux」を入れて写真を撮ってみるようになった。大きな理由の一つは自分が写真を撮る時の様子をYouTubeに上げ始めたことで、自分が使っている二機種はどちらも動画がそんなに得意なカメラではないので、動画はiPhone14Proで撮り、写真はカメラで撮る、という形になっている。こうなると持ち替えがかなり面倒で、それならいっそ写真もスマホで撮れないか、と考えたのが発端だ。
結論から言うと、画質に関してはちょっと厳しい、ただ写真自体はカメラでは撮れないものが出てきて興味深い、ということになった。
画質に関して、スマホで見る分にはほぼ差を感じないのだが、PC上でRAW現像時に画面を見るとやはり違いを感じる時がある。時がある、という言い方をしたのは、PCで見ても差を感じないときもあるためだ。ただ、一定枚数は、ありゃ、となるときがある。感覚的な言い方で申し訳ないのだが、色の塗り分けが雑に見えるのだ。色と色の間のグラデーションが粗い、と言えばいいのか。ここが解消できないと、画質面ではスマホはまだ厳しいなあ、と思う。
一方で、画質以外の写真の中身に関して言うと、しばしばカメラでは撮れない画が撮れていて非常に興味深い。この違いはどこから出るんだろう、と考えているのだが、これがなかなか難しい。
例えば、以下の二枚。
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同じように人力車を撮った写真。上の一枚はなんだかバタバタしているように見えて写真としての完成度は低いかもしれないが、それでも好きかどうかで言えば好きな写真なのだ。目に写ったシーンの動きの途中を切り取ったという感じがある。こうした写真をカメラで撮れるか、と問われると甚だ自信がない。つまり、自分にとっては、スマホで撮った写真の方がより「撮りたい」写真ということになる。
この二つの差がどこからくるのかはなんとも言えないし、スマホで撮った写真の全てがカメラを上回っているわけでもない。あくまで今回そういう例が現出したというだけだ。ひとつ思うのは、カメラを構えた際に、心のなかで「こう撮るべき」という意識が何かしら働いているのかもしれない。スマホはカメラという範疇に入らないものなので、結構適当に撮影ボタンを押してしまう。そのあたりの意識の差が、アウトプットに出ている可能性はあると思う。
いずれにしても、自分がまだまだカメラを使いこなせていない、ということで、頭の痛いところではあるのだが。。。。
<2025.01.27 追記>
いや、よくよく見てみるとG9x Mark2で撮った方も捨てがたい、というかこれはこれで「いいぞ!」と思えてきたので、写真に対する判断というのは本当に分からない。まあでも、撮れる写真が違ってくるケースがある、ということには変わりがないのだが。