ささやかな武勇伝
あなたは、小笠原諸島に行ったことがありますか?
私はあります。
当時、東京から小笠原諸島までは、おがさわら丸で27時間。
フェリーだから当然大きいんですけど、外洋に出てからは
”え…こんなに大きい船がこんなになっちゃうの…?”
と引くほど揺れました。
酔い止めを飲んでいても、ばたばたと倒れていく仲間たち。
そんななかで私は…。
意外と耐えられたんですよね~。
耐えられたっていうか、むしろあの大揺れ、好きだったな。
なので私は、激揺れの船内を一人で闊歩(気分だけね。揺れすぎてまともに歩けないから。)していたわけですが。
当時、おがさわら丸の食堂では、なんと…ステーキを提供していてですね。
私はこれが、どーーーしても食べたかった。
なので、激揺れの船内を一人闊歩()し、食堂に向かい、ステーキ喰らったのです。
証拠をお見せしましょう。
こちらです。
ドーーーーーーーン
もうね、食堂方式だからさ。
ステーキをテーブルまで運ぶとき、コップの水が、誇張でもなんでもなく「U」の字みたいに揺れるのよ。
(しかも私が着席した窓際のテーブルには、チェーン????(食器を固定するための??????)が付いていて、衝撃を受けたよね。)
それはさておき。
そもそも全然船酔いしなかった時点でテンションが上がっていて、
激揺れの船内を闊歩()している時点で私の心の中は自分に拍手喝采、
無事着丼?させた際には脳内スタオベだったわけです。
当然、ステーキは勝利の味がした。
食後の脳内カーテンコールは最高でした。
なんで延々”激揺れの船内でステーキを喰らった話”を書いているかというと。
私は今でもたまにこの話を思い出して、楽しくなってしまうわけで。
にやにやしながらこの記事を書いているわけですが。
他者にとってはまじでどーーーーーーーでもいい
”激揺れの船内でステーキを喰らった体験”
が、私にとっては謎に誇らしい体験であって
いまでもこのときの体験に(誇張でもなんでもなく)支えてもらっているな、と感じるからです。
”あのとき、ステーキ喰えた私だから、なんとかなるだろ”
と。
そんなささやかな武勇伝、あなたにもあるかなあ?
いつか聞いてみたいなあ。