IAに聴く曲5選
(I) 印象的なバーで (A) アルコールを嗜むときに聴く曲。あるいは、バーにピッタリの (I) impressive & (A) alcoholic な曲。
バーで飲むときにBGMは欠かせません。その店の雰囲気も流れるBGMによって左右されるので、経営サイドもけっこう気を遣うそうです。もちろん、お客様同士の会話のマスキング効果としても必要ですね。バーテンダーがお酒のトリビアだけではなく、音楽のそれを囁いてくれるようなお店なら、絶対にリピート確定でしょう。もう何年もバ―なんて行ってないなあ。では只今より、ぼくがプロデュースする「AIRバー」の開店です。
☆Night Birds☆
Title Night Birds
Artist Shakatak
Album 「Night Birds」1982
Comment 80年代に諸般のものがライト化・マイルド化され、ジャズ・ファンクの流行とともに Shakatak の名前も刻まれました。日本では特に大ヒットしました。この曲を聴くと、スノースタイルのマルガリータが浮かびますね。ワンレン・ボディコン (=死語) の美女とともに。
☆Forever Is Now☆
Title Forever Is Now
Artist Manjari Lila
Album 「The Garden Beyond」2022
Comment Manjari Lila はリトアニアのシンガーソングライター。本盤でデビューしたのが一昨年で、以前「BT に聴く曲5選」でご紹介した Purnamasi Yogamaya に続く才能です。ヨガ思想をアンビエントに落とし込んだ、ネオソウルっぽい佳作。この歌声には白ワインでしょう。
☆Fall In☆
Title Fall In
Artist Esperanza Spalding
Album 「Esperanza」2008
Comment 当代ジャズ界きっての才媛 Esperanza Spalding。ベーシストでありながら、シンガーとしての評価も抜群です。複雑な民族的ルーツをバックボーンに、新しい独自解釈でシーンを/カテゴリーを/社会的偏見を超越します。是非、ジントニックで。
☆Moebius Onion Rings☆
Title Moebius Onion Rings
Artist Fonderia
Album 「My Grandmother's Space Suit」2010
Comment Fonderia は1994年結成のイタリアのバンドです。基本的にエレクトリック・ジャズ + プログレ・ファンクのサウンドは、特定のジャンルに分類できない独自色を展開。自己主張の少ない、気配を消した音ほど酒場では好まれますね。味わい深いクラフトビールを、どうぞ。
☆If I Have To Go☆
Title If I Have To Go
Artist Tom Waits
Album 「Orphans」2006
Comment トリはこの人、場末の安酒場でバーボン・ロックを煽るイメージでいえば Tom Waits でしょう。分かる人には分かる稀代の色男。カッコよすぎるこの歌詞は、昭和世代には感涙モノです。存在/本質に先立つ雰囲気って、やっぱりあるんだよなあ、うん。I'll leave my jacket to keep you warm. That's all that I can do. If I have to go, will you remember me ? Will you find someone else, while I'm away ?
今更ですが、やはり曲順/並べ方って大切ですね。トリを Tom Waits にするのは最初から決めていたとはいえ、全部もっていかれちゃった感がありありで、これではラストの印象が強烈すぎるかも、です。当店、4曲目まではオーセンティックな雰囲気でしたが、ラストでスタンディング (立ち飲み) バーってこと、ばれてしまいましたね。でも、いいのです、Tom Waits ならそれでいいのです。
本日の営業はこれにて終了です。どちらさまも、またのご来店、心よりお待ち申しあげております。