かぜや疲労回復(忘年会・新年会)に飲用する栄養ドリンク、🧐ユンケル皇帝液 & リポビタンD中心に説明します❗
滋養強壮ドリンクは世の中にたくさんありますが、何を基準に選べば
良いのかと迷ったことはありませんか?
実は、含まれる成分を基準にすると2種類に分類できます。
🟨一つ目は生薬中心のドリンクで、代表的なのが「ユンケル皇帝液」です。市販の医薬品であり、年間売上は319億円(2021年)です。
ユンケルの語源はドイツ語で貴公子を意味する「ユンカー」と中国の
帝王で医薬・文化に造詣が深いとされる「黄帝」を合わせた造語です。
ユンケルが初めて登場したのは、高度経済成長の初期である1956年で、
ビタミン・ミネラルなどを配合した強壮剤ユンケルは、時代の先取りとして、当初は缶入りの錠剤タイプで中年期の総合保健剤として売り出されま
した。その後 1959年に「ユンケルスーパー内服液」を発売、1967年には「ユンケル黄帝液」を発売し、生薬の特性を活かした滋養強壮ドリンクと
してテレビCMによりユーザーを広げ、1985年にタモリを2002年にイチローをCMキャラクターに登用しました。2004年からは海外向けユンケルもある様です。
色々と種類がありますが、「ユンケル黄帝液」(30 mL:990円(税込み))は、生薬成分 4種類(ニンジンエキスなど)と動物成分 4種類(ローヤルゼリーなど)にビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンE、コンドロイチン硫酸と無水カフェインを配合した医薬品。
滋養強壮や肉体疲労時、かぜで熱がある時などにおすすめです。
「ユンケル黄帝液ゴールド」(1,282円)は生薬成分 5種類(ニンジン流
エキスなど)と動物成分 1種(ハンピエキス)とビタミンE・無水カフェイン配合したもので、胃腸が弱い人や食欲がない人におすすめです。
🟩二つ目はビタミン中心のドリンクで、代表的なのは「リポビタンD」、
年間売上は299億円(2022年)です。
「リポビタンD」の「リポ」は脂肪分解を意味するリポクラシスから、「ビタン」はビタミンで、「D」は「Delicious・Dynamic」が由来です。
ラベルの歯車デザインは、「活力の出るデザイン・機械化文明」、青色は「清涼感」をイメージしているそうです。
この種のドリンクのベスト5は、リポビタンD・チオビタ・エスカップ・アリナミンV・キューピーコーワαで何れも医薬品では無く「指定医薬部外品」で、ドラッグストア・コンビニなど一般販売店で販売可能です。ユンケル類に比べると低価格です(リポビタンD:100mLの希望小売価格180円)。
「医薬品」の栄養ドリンクは、症状の緩和と治療を目的とした成分が配合
され、 「指定医薬部外品」の栄養ドリンクは、薬効を期待するというよりは、不足しがちなビタミン類やアミノ酸の補充を行う商品と言えます。
「リポビタンD」には、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・無水カフェインにタウリンと言うアミノ酸が配合されています。このタウリンは抵抗力、集中力の維持、疲労回復の働きをします。
「リポビタンD」は1962年に100mlの茶色い小瓶のドリンク剤として発売されました。薬局や薬店に置いてもらう際によりおいしく飲んでもらうために、店舗に冷蔵庫を置いて冷やして販売したところ、売り上げが上昇したとの事です。リポビタンは1963年に台湾で「力保美達」とし発売以来、19ヵ国で発売されています。
🟦無水カフェイン
「ユンケル黄帝液」や「リポビタンD」にも無水カフェインが1本当り50mg含まれています。
カフェインは、かぜや寝不足の倦怠感の緩和や眠気を解消する効果がありますが、睡眠の質を下げることから「ゆっくりと寝て休みたい」場合は
カフェイン入りを避けた方が無難です。
ユンケルやリポビタンにもカフェインレスの「ユンケル黄帝DCF*」、
「リポビタンノンカフェ」があります。
*DCF ➡ De-Caffeine(カフェイン抜き)
カフェインと言えば、最近エナジードリンクに多くのカフェインが配合されています。中には缶1本当たり約80~140mg配合されているものもあります。エナジードリンクの明確な基準はなく、カフェイン・アミノ酸・ビタミンが入った炭酸飲料。当然、滋養強壮などの効果はありません。
1日に何本も飲んだり、毎日続けて飲んだりするとカフェインの過剰摂取になる可能性があるため、注意が必要です。
<参考資料>
・佐藤製薬「ユンケルの歴史」
・大正製薬「リポビタンDの誕生と飛躍の足跡」