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戦国の猛将・徳川家康
日本人ならその名を知らない人はいない『徳川家康』
広く一般的にわれわれ日本人が抱いている家康像はというと《狸じじい》ではないでしょうか?
”信長がつき、秀吉が丸めし天下餅、ペロリと食うは狸家康”
皆さんもこんな落首(らくしゅ)を聞いたことがあるのでは(笑)
乱世の世を終結に向かわせた信長、それを完成させた秀吉、そしてそれをそっくり受け継いだ家康...…という構図ですね ^^;
ではでは、実際の徳川家康はいかなる人物だったのか…?
彼がどういう人物か...まず言えるのは、非常に苦労した人であること。
信頼していた部下に裏切られたことも2、3度あるんです。
とくに石川数正のようないちばん重要な家来も秀吉のもとに走ってしまいました。
秀吉には謀反者が一人も出なかったことから、家康にはどこか問題があったように言われることもありますが...
『狸じじい』といわれた晩年の家康にはずるいというイメージが付きまといますが、実際は非常に気性の激しい武人だったようです。
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戦うべきときには躊躇なく戦う。
たとえば今川義元の下で桶狭間(おけはざま)の戦いに出たときには丸根の砦を落として大高(おおだか)城に兵糧を入れているし、義元が殺されたあとも、若さにしては非常に慎重な行動をとっているので、若いときから武将として抜群の能力を持っていたことは間違いないです。
また、非常に律儀な人でもあったと思われます。
今川義元に元服させてもらったというので今川家に対しては最後まで丁重だったようですし、織田信長というクセの強い人間と同盟を結んでからは、自分の利益ということもあったかもしれないけれど、約20年間、同盟を破ったことがありません。
戦国時代に20年間ずっと同盟を結んでいたというのは珍しいんです。
信長と手を結んだ姉川の戦いでも、最も奮戦したのは徳川勢だったと言われています。
武田信玄が上洛するときの三方ヶ原(みかたがはら)の戦いでは、武田勢の精兵に対して勝つ見込みがないのに突進し、猛烈な戦いをしたこともよく知られていることです。
それで、夏目吉信という家来が、自分が身代わりになるからと無理やり馬に乗せて撤退させたくらい勇猛で、家来からみても無謀な突撃をするようなタイプの武将だったのです!
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信長との連合軍として出陣した長篠(ながしの)の戦いでも駿河(するが)・遠江(とおとうみ)・三河の3国を取り、 信長が明智光秀に倒されてからは甲州・信州をいずれも武力でとっています。
光秀を討ち信長の仇をとった秀吉が、続いて賤ヶ岳(しずがたけ)の戦いで柴田勝家を倒した後、信長の次男・信雄(のぶかつ)を攻撃すると、家康は「義によって戦う」と、小牧・長久手の戦いで信雄を助け、小牧山で秀吉と戦っています。
これは、家康と秀吉の決戦というものではないにしろ、支隊とはいえ秀吉の軍隊をこのとき完膚なきまでに打ち負かしました。
さらに小田原の役(おだわらのえき)では秀吉について北条氏政(うじまさ)・ 氏直(うじなお)父子をくだし、関ヶ原で石田三成(いしだみつなり)率いる西軍を打ち破り、そして大坂の陣で大坂城を落として豊臣家を亡ぼしています。
数々の戦に明け暮れた波乱万丈の人生...…
桶狭間の時は18歳、姉川の戦いの時は28歳、三方ヶ原の戦いは31歳、長篠の戦いは33歳、小牧・長久手の戦いは42歳、小田原の時は48歳、関ヶ原は58歳、大坂の陣の時には72歳!!でした。
戦国時代の後半を多くの戦(いくさ)に生き、戦い抜いた武将でした。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました🙇♀️
私が大好きな『歴史』ジャンルの中でも、とくに一番好きなのが、270年弱の長きにわたり戦争のない平和な社会が続いた日本の『江戸時代』です。
この天下泰平の時代には庶民文化が急速に発展し、今も世界に誇る華々しい日本文化が数多く生まれました。
また、公家や武家そして庶民にいたるまで紙媒体による『記録』が数多く残されており、そのため現在でも多くの書籍が世に出回っている、そんな時代でもあります。
そんな歴史好きの興味をそそる江戸時代について、これまで読んできた数百冊の本から得た学びを、これから発信していこうと思います📚🤲