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「学歴」というゲームから降りた話

私は学歴コンプレックスだった。
それもかなり深刻の。

出身大学は、大東亜帝国。
Fランに定義され、就職活動時はもちろん学歴フィルターにひっかかり、悔しい思いを何回もした。

普段の会話でも、自分より学歴が高い人には出身大学は開示したくないし、学歴に関係のない話をしている時はどうか学歴の話はでないでくれなんて思っていた。
それに自分より学歴が高い人は自分より優秀である。
なんて決めつけて腰を低くして接していた。


しかし、これは昔の話。
今は、学歴コンプレックスなんてない。
なぜなら、学歴ロンダリングをしたからだ。

社会的に見ても高学歴に該当する学校へ進学し、私の最終学歴は大抵の人になら自慢できるものとなった。
この学校からの合格通知書を受け取った時はコンプレックスが解消される瞬間に味わえるなんともいえない感覚に襲われ、これで人生を逆転できたと思ったほどだった。
そこからというものの、今まで自分を学歴で見下してきていた人にわざと自慢したり、同じ学校に通っていた人にさらっと伝えたりと承認欲求丸出しの日々を送っていた。正直、とても気持ちよかった。

そんな日々も束の間。
遂に合格した学校の入学日になり、学校生活が始まった。
当たり前だが、その学校にいるのは自分と同じ学歴になった者たち。
そのコミュニティで話される内容は、以前に通っていた学校など過去についてだ。全員とは言わないが、ほとんどの人は同じレベルの学校もしくは1つ上のレベルの学校に通っていた人だった。
私みたいに学歴ロンダリングしてきた人はほんのわずか。


また学歴コンプレックスが発症した。

完治したと思っていた病がまたやってきたのだ。
うつ病の再発率は60%なんてデータが存在がするらしいが、学歴コンプレックスの再発率も同じくらいなのではないか。
世知辛い。

けれど、私は一度学歴コンプレックスを解消した。
もう一度、今通っている学校よりレベルの高いところに入学できれば今度こそ完治するのではないか。本気でそう思えた。
すぐに、受験できそうな学校を調べた。
どう考えても1つしかヒットしない。

東京大学。

凡人が入学できるような学校ではない。
ましては私は勉強が苦手だ。
本当に挑戦する価値はあるのか?いっそのこと海外大の方がよいのではないか。なんてことをグルグルと考えてしまった。

一旦、東京大学を受験する体で情報収集をしていく内にあることに気づいた。

「この世界にはオックスフォード大学など、東京大学より上のレベルが存在する。出会う人によってはまたどこかで学歴コンプレックスを発症するかもしれない」と。

要するに、上には上がいるということだ。

人生を懸けて勉強し東京大学に入学できても、また学歴コンプレックスを発症する可能性は十分にある。その頃には体力も気力もなくなっているだろう。

そこで気づいた。
学歴コンプレックスを解消するために必要なのは
「自分の考え方を変えること」
だと。

学歴コンプレックスとは、自分の学歴より高い学歴と比較し劣等感を感じることで発症するものだ。
原因に、他人が存在している。

自分が、学歴というゲームで他人と比較し続ける限り、学歴コンプレックスは解消されない。

学歴コンプレックスを解消するには、「学歴」というゲームから降りるしかない。
これが唯一の解消法である。

このことに気づけ、私はゲームから降りた。
今は学歴のことなんて気にせず、楽しい日々を送れている。
もちろん、自分より高学歴の人を見てもなにも思わない。
人には得意不得意があり、その人はたまたま勉強が得意で、学歴というゲームで勝ちやすかった。ただそれだけ。

もし、学歴コンプレックスを抱えている人がこのnoteを見て少しでも考えが変わったのなら幸いである。




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