【作曲家K3】声優の若山玄蔵さん
数日前、yahooの古いニュースをみていたら、声優の若山玄蔵さんが5月の下旬に亡なられていたのを知りました。若山さんについて子供の頃から聞いていた声で、余りいわゆるタレントさんのファンになることはありませんが、若山さんだけは別でした。小学校の時にローンレンジャーの声で出会ってからこの年になるまでずうっと聞こえることのできる声でした。残念なことに最近はその声を聞くことがまれになりましたが。とにかく深いバスの美声と発音の美しさは印象深く残ります。仕事に厳しい方で孤高の方だったようです。何年か前、NHKのインタビュー番組に出られていました。そこで、仕事に関してお話されていました。吹き替えの仕事の時に台本が回って来ます。その台本の言葉がひどく、ご自分で直されて、台本を直したことを番組スタッフに何かあったら言ってくれるように伝えるそうです。ほとんどの場合、何も言われないとおっしゃっていました。とにかく、台本の言葉について話しておられました。声優という言葉にない時代から声の演技に活躍され、多くの仕事をされ(台本1万冊、図書館に寄贈されたそうです)、真にプロフェッショナルになられた方の姿勢なんだと思います。yahooのニュースに「鬼刑事アイアンサイド」の吹き替えの仕事の時、ある声優さんがオリジナルの登場人物の息遣いまで合わせていたのに驚かれたと書かれてありました。そして、お金をもらって、若山さんに学べたことに感謝していました。同世代の声優の矢島正明さんに私の曲の朗読をお願いしたことがありました。子供の頃から活躍されている声優さんに会えるのが嬉しくて、いろいろ話をしたくて仕方がありませんでした。その時、若山さんの話など少ししました。昨日、あったよね。何気なくなはされていました。それだけて私は感動です。失礼になるかと聞きたくても、あまり多くはお聞きしませんでしたが、若山さんと仕事をできるように紹介していただいたりして。でも、断られるかと思いますし、出演料がすごかったりして。それでも、お願すればよかった。ある時、声優の一番手を紹介する番組があって、若山さんが選ばれると思いました。でも、登場することはなく、その2世代後の声優さんが選ばれていました。人気のある方が一番みたいでした。マスコミで本物を見ませんね。人気者だけです。そうゆう世界なのでしょうか。若山さんの声はもう聞けないのですね。一ファンから、ご冥福をお祈りします。
川手誠(作曲家)
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