光の梯子
街並みは静かに翳っていました。
遠くの山々。海の景色。
そして川の向こうに見える天から降りる太陽の光の梯子。
私の心は目の前のタンポポのようでした。
冬に向けて動物たちが冬支度を始めます。
秋のこの季節にはそれが感じられる時があります。
風は生暖かく、この日は季節を感じさせない暖かさでした。
夕方にかけて、太陽の光が訪れなくなってくると、
近くに見える丘や山々はよそよそしくなっていきました。
もう縁がないと思うぐらいに、よそよそしくなり、
私は少しがっかりする気持ちになります。
この日もまた、秋の孤独を思いました。
寂しげな歌が頭の中をリフレインします。
これを楽しんで、冬に向けて支度をします。