うつ病家族も感情を持つ人間である
娘がうつ病を患ってからというもの、家族対応についてかなり調べました。どう接するのが好ましいのか、好ましくないのか。どうしたら本人にとってベストなのか。
代表的なものとして
適度な距離を保ちつつ温かく見守る
本人のしていること、していないことに対して指摘をしない。指摘していいのは薬を飲み忘れた時のみ。
励まさない、背中を押してはいけない。
焦らない、イライラしない、キレない、巻き込まれない。
共感するが共感しすぎず、常に冷静で客観的な視点を持つ。
言っていることはわかるし、それが本人のためだと頭では理解できるのですが・・・
しかし!いくらなんでも難しすぎる…
こちらも心を持った人間なのです。
しかも、うつ病を患った娘の言動は私にはわからないことが多すぎました。
普通にイライラするし、キレそうになったことも多々あります。
うつ病を抱える家族を支えることは、容易ではありません。感情を持つ私たちにとって、理想的な対応を常に実践することは、時に過酷な挑戦とも言えます。しかし、その挑戦を乗り越えることで、より深い理解と共感を育むことができると思います。
私たち家族も、例えれば感情の波に揺れる船のよう。”娘のうつ病”という嵐の中で、自分たちの船をしっかりと操縦しなければならないのです。時には、その波に飲み込まれそうになることもあります(実際に何度も飲み込まれそうになった)。
しかし、その度に、娘が安全な港に戻るための灯台であり続けることを思い出さなければならないのです。自分の感情よりも理性と理論を優先させて、何とか自分を保っていました。どんなにつらくても。
娘の苦しみを通して、私たちは自分自身の感情と向き合い、それを受け入れることを学びます。そして、その過程で、娘だけでなく、自分自身にも少しだけ優しくなれる気がするのです。
私たちができることは、娘が自分自身のペースで前に進むのを支えること。彼女が必要とする時には、静かに支援し、彼女が求める時には、適切な距離を保つ。そして何よりも、彼女が自分自身の力で立ち上がることができるよう、信じ続けることです。
家族として完璧である必要はなく、大切なのは、娘と共に学び、成長することなのかもしれません。うつ病という旅は決して簡単なものではありませんが、この経験を通じて、より強く、より寛容な家族になることができるような気がしています。そして、その旅の終わりには、新たな希望の光が見えてくると信じて今日も娘と娘の病気と向き合います。