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日本刀を使う経験をした話

 2022年3月の話。

 ちょい武道に興味を持っていた私。
 ニート時代家の中で木刀を振り回していたヤバイやつだった。

 そんな中(どんな中だよ)、やっぱり本物の刀を使ってみたいと思うようになり、調べたところ真剣を使う体験をさせてもらえるところがあるところがわかり、行くことにした。

 行ったのは東京にある正柳館道場である。
 当時父が上京していたので一緒に行くことにしていた。私を虐待していた父だったが、怖がって直前で逃げてしまったので、代わりに妹を呼び出した。

 道場といってもほぼ民家みたいな場所で、そこの10畳くらいの間が体育館のように改装されていて、壁に武器や旗、色紙などが掲げられていた。指導役は、50代から60代くらいの男性で、1時間30分ほど体験した。値段は1人5500円(うろ覚え)だった。


 詳しいことは忘れたが、今回は上段斬り(真上からの斬りつけ)と袈裟斬り(斜め上からの斬りつけ)のみやると言われ、先ず、模造刀で素振り(練習)した。

 模造刀で素振りをした時には、空気を切る音がしないと駄目だといわれ、魚釣りのときに竿を振ってしかけを遠くに飛ばすような感覚で刀をふり降ろしなさいとも言われた。これは妹の方が先に感覚を掴んで、ビュン、ビュン、と音がしていた。

 その後、刃渡り60cm~80cmくらいの真剣を渡され、それから確かこちらは練習しないで、藁畳を巻いたものを台に挿して、それを切りつけさせられたかと思う(高さ140cm程度)。

 真剣を渡された時に私や妹が怖いと言ったら、未だに怪我した人はいないと言われたけれど、やっぱり怖かったのでまず妹にやらせた。それから交互に右からの袈裟斬りで切っていくことになる。

 二人でそれぞれ10回くらい切った。

 妹も私も1回目はうまく切れなかったが、2回目以降からは切ることができた。

モザイクきもくてごめん
藁が切れた瞬間
切れた藁

 この後、切ったものをゴムでつなぎ合わせて切ったり、下からの切り上げもやった。

 だんだんと藁は短くなり、最後は切るのがたいへんだった。というか切れなかった。指導者の方には床に刺さる覚悟でと言われて実際に床を見ると傷がついていたけれど、やっぱり怖くて振り切れなかった。あと後で映像を見返すと切る瞬間に腕がカクっと横に傾いていてもいた。

 なんか時間はあっという間に過ぎていった。最初は刃物が怖かったけれど、目の前のことに集中していたら、自然な気持ちになっていた。

 あと、武道の感覚が少しだけわかった気がする。ちょっとした心の揺れが、体のこわばりをよび、切れ味に影響した。

 終わった後爽やかな気持ちになっていた。機会があったらまたやってみたい。

  

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