頭痛は○○のサイン(浅はかすぎる大発見)#179

しばらく頭痛が続き、薬に頼る日が増えてきた。
身体からのSOSなのだろうけれど、できるだけ薬は飲みたくないし、対策をしたい。
私の頭痛の根本的な原因はなんだろうかと調べたり考えたりしていた。

気圧の変化の影響は大いにありそう。
それ以外では???
どんな時に痛くなる??
基本的にのど元過ぎれば熱さを忘れる私は、何かにぶつかって内出血のアザができたとしても、痛かった記憶だけで、いつどこで作ったものか覚えていられないタイプで、頭痛に関しても基本的に同じである。
終わったことはすぐに忘れるので、学習できないまま同じことを繰り返す。

ただ、考えてみると頭痛薬を飲むのはそのほとんどが職場で、昼食後が圧倒的に多い。
デスクワークが続くとよくないのかとも思うが、デスクワークが続いたって、へっちゃらな日もある。
デスクワークが原因だと言われると、少しは影響しているかもしれないが、本当の原因はまた別にあるように思うのだ。
なぜなら、デスクワークが続いていても、没頭していれば頭痛なんてどこかに吹き飛んで仕事に集中している。

そんなことを考えているうちに、私は世紀の大発見をしてしまった。

そうか、忙しければ頭痛を忘れるってことは、暇なのが問題なんだ!!!

私の業務は、常に一定の仕事量があるわけではなく、忙しさにかなりのムラがある。
そして、それほど忙しくなければ、それにあわせてゆっくりと仕事をしてしまっていて、そんな自分を、怠け者だなぁ、よくないなぁ、このサボり癖、なんとかしなければなぁ、とずっと思っていたのだ。

忙しくて、頭や目を使いすぎて頭痛になるのではなく、サボりかけた私を、もう一人の私がダメだと教えてくれているんだ!!!
そう思うと、もう納得でしかない。
そんな極端な仮説を思いつき、思い切り腑に落ちてしまったのだ。

サボり癖、怠け癖をなくして、いつだって最高のパフォーマンスを出せる女性でいたいという思いの強さが、私の頭痛を引き起こしているんだ。
頭が痛くなったら、気を引き締めろのサインね!
オッケー、頑張るわ!!

これで私も理想の自分に近づける!
その日、自分の頭痛に関する気づきを得た自分が嬉しくて、誇らしくもあった。
これで理想の私に近づける!!!

ちょうどその日は、最近通いだした針治療の日だった。
私は治療を受けながら、意気揚々と生まれたてホヤホヤ、頭痛を克服し、理想の自分に近づく最強の仮説について話した。
先生は、治療をしながら私の話を聴ききった後に、私の仮説について次のようにコメントしてくださった。

・集中すると痛みを感じにくくなるのは正しい。
・でも、自分がサボった、怠けたら頭痛になるという風に考えるのは危険。
・頭痛が起きるたびに(たとえ別の理由で頭痛が起きていたとしても)、「頭が痛いから頑張らなくちゃ」と思うようになってしまう。
・本当は緩めるべき時には緩め、休むべき時に休むほうが大事。
・何か意味付けをするとしても、「サボるな」のサインではなく、何か別のものにしたほうがよい。

自分の仮説があまりにも浅はかで、あほらしいことにやっと気づいた。
本当に良いタイミングで先生に話を聞いてもらったこと、その愚かさに気づかせていただけたのは本当にありがたいことだ。
そうでもなければ、私は自分で自分を洗脳し、ストイックに努力を始めていただろう。
帰り道、「サボるな」のサインじゃなければ、なんのサインだろうか。
ポジティブなものを色々考えてみたが全然思いつかない。
「もっと美しくなりたい」ってこと???
無理やり振り絞ってみようともしたが、全くしっくりこない。

翌朝、気がついた。
いやいやいや、心身の不調は、基本的には疲労のサインで、
つまり「休みなさい」ということでしょ。
これはもう、原理原則でしょ。

わざわざサインを考えるものではなく、
「のんびりしなさい」ということよね。

こうやって、あれこれと考えすぎるのも頭痛の原因のひとつかもしれない。
自分の頭痛をあれだこれだと決めつけるよりも、ほっと一休みする時間をつくればいいんだ。

頭痛がしたら、とにかく、のんびり自分を甘やかす。
今はこの考え方がとっても気に入っている。

日ごろ、周りにも自分がご機嫌でいることが大事、自分にもっとやさしく、まずは自分自身を満たそうなんて言っておきながら、そして実践しているつもりだったけれど、実際はまだまだカチンコチンで、言行不一致な部分があることに気づかされた。

もっと、のんびりしよう


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