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『モデルがどのようなポーズを取るかを決めるのは』アンリ・マティス
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東京都美術館で「マティス展」見てきた。
フランスの巨匠、アンリ・マティス(1869-1954)。
強烈な色彩で感覚に直接訴えかけるようなフォーヴィスム(野獣派)の中心的存在として、後世の芸術家に多大な影響を与えている。
フォーヴィスムは、感覚を重視し、色彩はデッサンや構図に従属するものではなく、芸術家の主観的な感覚を表現するための道具として、自由に使われるべきであるとする。目に映る色彩ではなく、心が感じる色彩を表現。
日本では20年ぶりとなる大規模展覧会。絵画、彫刻、ドローイング、版画、切り絵、南仏ヴァンスのロザリオ礼拝堂の造形まで盛りだくさんだった。
ある絵が目に留まった。そのキャプションを読んだ。俺が撮るポートレート写真と同じだと思った。
「モデルがどのようなポーズを取るかを決めるのは画家ではない。自分はただ奴隷のように従うだけだ。」
「モデルのリディア・デレクトルスカヤは、本作でくつろいだ休息の体勢にあるが、これはマティスの目に、真に自然でコントロールされていないがゆえに最もモデルに適正な姿勢と映った。」
写真撮影okの場所だったのでパチリ。
2023年8月上旬