彼は推理が得意だ 彼は会社員ではあるが 本来なら探偵か刑事になるべきだったと思っている 今朝も通勤電車内でOLらしき美人の女性に目が止まった つま先から頭のてっぺんまで舐め回すように観察する すると、黒いストッキングを履いたスラリと伸びた足に、白い毛が付いていることに気づく 彼は思う 素人なら見落とすことであろうが プロは違うのだ 一本の白い毛から彼の推理は始まった 「白い毛」の意味するところ… 色から考えると犬か猫を飼っていると考えるのが普通だが、その推理は甘い!
車内は日中ということもあり空いている 座席に座っていると 向かい側に座っている親子の微笑ましい光景が目に入る お母さんと子供が二人、上の子は5、6歳の女の子で、下の子は3歳くらいの男の子だ しばらくすると、私は何者かの視線に気づいた さっきまでお姉ちゃんと遊んでいたはずの3歳児がこちらを見ている じーっと見ている 目線をまったくそらさない ひたすら見ている なんだろう? 私が物珍しのか? こんな普通のおじさんはどこにでもいるだろうに それとも最近、アンパンマンにジャム
彼は健康診断で異常が見つかり 総合病院で精密検査をした結果、 ショックなことにガンであることがわかった 彼は治療に専念するため、会社を辞めることを決断した 胃ガンであったので まさに、いがん退職だ!
先日、彼は不思議な夢をみた 彼は夢の中で太平洋の大海原をヨットに乗り航海中だった ところが、穏やかだった海が突如大荒れとなり、彼のヨットは暗礁に乗り上げ破損した 彼は救助を待ちながら、ぼんやりと海を見ていると、彼は自分の目を疑った なんと人魚だ! あまりの美しさに彼はいつの間にか、人魚を口説いていた まさに、なんぱだ!
彼女は東京の大学に進学するため、今年の春に青森から上京した 彼女は東京のアパートの高い家賃を支払うため、夜の飲食店でアルバイトをすることを決めた アルバイト初日、店長から制服としてウサギの耳を渡された 彼女はいやいやながら、生まれて初めて頭にウサギの耳を着けた 彼女にしてみれば、ウサギの耳の事は事前に聞いてなかったので、 まさに、初耳だ!
彼は子供の頃からの夢だった自転車販売を始めた 彼は趣味を仕事にできたことで、朝早くから夜遅くまで、一生懸命に働いた しかし、商売はなかなか軌道に乗らず、開店資金を返済しながらのギリギリの生活を送っている まさに、自転車操業だ!
彼は最近所有した新車に満足している 自動運転を装備している最新モデルのため価格は高額であったが サブスクを利用することで無理せずに購入(正確にはリースになるが)することができた 自動運転の素晴らしいところは 前を走るクルマとの車間距離を自動で保ってくれる しかも 安全設計のため 車間距離を大きくとるので いざという時は自動ブレーキで追突を防いでくれる 彼はクルマに乗るたびに クルマから安心感を与えられている しかし 安全設計の車間距離は並行して走るクルマにとっては
彼の勤務先は品川駅港南口にある 港南口はオフィスが多いことから朝の構内は大変な混雑だ 毎朝、彼は品川駅改札を出で オフィスに向かう人たちの流れの中を歩く 彼のオフィスは品川駅構内から直結でオフィスビル入り口があるため大変便利ではあるが あいにく彼のオフィスは彼が利用している改札口とは反対側にあり どこかで人の群れを横切る必要がある しかし、これが大変だ まるでバッファローの群れに飛び込むようなもので 下手に流れに逆らって進むと大怪我をする可能性がある 彼は毎朝 集中
車庫入れが苦手な彼は友人の勧めで 愛車に後付けで取り付けられる『自動駐車機能』を購入したが その機能は最初に自分で車庫入れをしてメモリー登録する必要があった また、エンジンを切るとリセットされるため 結局のところ 毎回自分で車庫入れしているという矛盾に気がついてしまった 悩んだあげく ついに彼は今の愛車を諦め新車を購入することにした もちろん『自動駐車機能』が標準装備されている最新型だ すでに前のクルマの『自動駐車機能』に150万円を投資してしまったため 購入費用が厳
彼は10年ほど乗っている愛車の買い替えを検討している しかし 最近のクルマは価格が高騰しているのか 彼が欲しい機能を実装しているクルマは高額であった クルマの車格やグレードを落としたとしても 彼の欲しい機能は譲れないと思っているが オプションに設定しているクルマはほとんどない 結果的に標準装備されている高級車を選択するしかないが 彼の経済力で購入することは難しい その彼が欲しい機能とは『自動駐車機能』だ なにしろ彼は昔から車庫入れが苦手なのだ だからこそ 車庫入れをク
彼は友人から画期的な商品を紹介された それは『水を作る粉』だ 彼は日頃から災害時に備えて 2リットルの水のペットボトルを100本 常時蓄積している しかし 賞味期限が近づくと ペットボトルの水でお米を炊いたり 料理にも使うが 一人暮らしの彼には、それでは使いきれず 植木の水やりやベランダの掃除にも大量に使い 古くなった水を消費する そして 新しい水を箱で購入して 備蓄を新しいものに入れ替える 何よりもワンルームの彼の部屋は 箱に入った水のペットボトルに3分の1ほどのス
彼女は最近、運動不足を解消しようと 気軽にはじめられるコンビニジムに通い始めた 彼女が通っているジムは比較的広いこともあり 設備は充実しているが コンビニジムなので器具を使った後は 自分で掃除してから終わるのがルールだ そんなある日 彼女はベンチプレスを利用した後に 備え付けのタオルで器具を拭き取ろうとすると 白髪の紳士が近づいてきて 「そのままでいいですよ」と優しく声をかけてくれた 彼女は器具に汗がついたままで 申し訳ないと思いながらも 紳士の善意に甘えることにした
私の知り合いの話であるが 彼は長年、スマホに届く迷惑メールに悩まされている 回線のキャリアが推奨する迷惑メール対策の設定を行ったり 迷惑メールリストを登録したり できる対策は実施してきたが 迷惑メールが止まることはなく 逆にポイント会員などの登録時にメールがブロックされるなど 肝心な時にメールが機能せず 彼にとっては人生の悩みベスト5に入るくらいの深刻な問題だ そんなある日 彼は最強の相棒を発見した それは生成AIだ! 彼は確信した “これで迷惑メールを防止できる
彼は今、近所のショッピングモールで ゴールデンウィーク期間中に行われている福引きに並んでいる 彼の前に並んでいる男性が1万円のお買い物券を当てた そして彼の順番がきた 彼は期待を込めて引いたが 結果は、ハズレだった 40分も並んで10回分も引いて 結果はポケットティッシュ10枚 悔しかった彼は思った “こんな抽選、どうでもいい 俺には良い妻がいる 結婚では当たったのだから” しかし、 彼の妻は“夫が大ハズレだった”と いつも思っていることを彼は知らない さらに
混雑する通勤電車内 幸運にも空いている座席を発見 早速座ろうとした時 隣に座っている若い会社員らしき人が声をかけてくれた 「この座席、濡れてますよ」 危なかった… このまま座っていたら、今日一日どうやって過ごせばいいんだ “なんだかわからない水分”がお尻を濡らし 会社にいる限りシャワーを浴びることもできず “なんだかわからない水分”とともに一日を過ごす そうだ! 会社に着く前にユニクロでズボンとパンツを買えばいい でも試着はどうする… 濡れたパンツで試着は
彼は優柔不断である 自分では何も決められない 例えば 朝、通勤の支度をする際 着る服が決められない 彼の会社がドレスコードフリーになったため 以前のように毎日スーツというわけにいかず 以前にもまして服選びに時間がかかる 1時間かかってようやく服が決まり ダッシュで玄関に向かう 次の難関は靴選びだ 靴もどれがいいのか決められない 30分かかってようやく靴が決まっても 右か左か? どちらから履くのか それも決められない 駅に着いて電車に乗ろうとするが どの車両に乗るか