「太陽と月のあいだ」5'我輩はQである
本当は5-2を書くつもりだったのですが、それを書き続けるには途中どうしても説明しなければならないことがあり、そしてそれを書くことによって文章が脇に逸れすぎたり散漫になってしまう怖れがあるので、5'として書いていこうと思います
私は生物学上は女である
だが、物心ついた時から私の中には二つの性別──人格とまでハッキリと分断されたものではなく、二つの強い性質・・個性と言った方がピッタリくるかな、それがあった
なので、別に女である自分を否定している訳ではなく、ただ見た目や社会での私へのレッテルが女の子であるため、私の中のもう一人、男の子が不満を持ち、時折どうしても発散したくなり、そのための行動として“演じる”ということを選んだように思う
小学生の頃の私はおっとりとしていて、そのためか[金の斧 銀の斧]の女神役を二度演じる事となった
つまりは、見た目的には”女の子“だったのだ
だが、私を知る人が居ない普段の行動半径とはかなり離れた土地、例えば山里のブドウ狩りへ行った時などは、おもいっきり“男の子”を出し、ショートパンツを履いていたせいもあってかブドウ農家のお姉さんに「お兄ちゃん」と呼ばれた時、とてつもない至福を感じた
私の中の"男の子"が認められたのだ✨️
その後中学校では演劇部に入り、3年間で演じた役は全て男役で、日常で“男の子”を堂々と表現して良い絶好の場であり、とてつもない自由を感じた
そして、これは私的には当たり前過ぎて、後々周りの人に尋ねるまでは特殊なことだとは思っていなかったのだが、夜見る夢のなかでは殆どが男性性であった
見た目が女性であったり私自身であることがほぼ無く、幅広い年齢層の男性なのだ
ある時などは、今世では経験などし得る筈のない(そもそも男性であることもそうなのだが😅)“父親”である夢も見た
設定は実にファンタジーな世界観で、私達家族は人の姿をしているけれども実は本性は動物であり、一人息子はとても美しい猛禽だった。それがある日、のびのびと空を飛んでいるところ、人間に撃ち殺されてしまう
私の哀しみ足るやとても凄まじく、人間に対する怒りが次々と沸き上がり、それと同時に、私を受け継ぐ大切な存在を失った事への絶望感がどうしようもなく胸を貫いた
その哀しみのまま、私は夢から覚めた。本当に泣いていて、枕はビショビショだ
『凄い夢だったな』
と、あまりのリアルさに驚きつつ、あることに気が付いた
女性、つまり母親視点ならば、お腹を痛めた我が子を失った哀しみは、これも想像でしかないが我が身を削られたような痛みなのではないだろうか?
だが夢での私の痛みはそういうものでは全く無く、未来を託す存在を失った、という父親としての怒りや哀しみだったのだ
私は「生まれ変わり」というものを信じているので、前世というものがあったとも思っている。なので、ありとあらゆる男性性の夢の経験やその中でのたまらない程の自由な感じは、前世での男性に生まれた数が圧倒的に多かったか、もしくは余程良い目をみたのでは?と考えている😚
もう一つ私の夢の特長なのだが、毎回オールカラーであり匂いも味も感じる。なので、目覚めている時とさほど変わらない。ただ違うのは、映画のように“自分”の姿を外側から見ているのだが感情はちゃんと入っている時と、目覚めている時のように自分視点の時とがある。一度の夢の中で片方の視点のみの時もあれば、両方が入れ替わり立ち替わりする時もある
一応心理学を学んできたので、全ての人に男性性も女性性も在ることは知っている。ただ、私の場合、“性質”とかたずけるには余りにも個々が主張してくる(主に男の子の方だが💧)
面白い事に、《数秘術》で私の姓名を診断すると、33が2回出てくる
この33というのは、3と3という双子の意味であり、尚且つ合わせて6という母親の意味を持つ数字でもある
片や1人の女性性の象徴である母親、片や2つの別々の意識を持つが同時に生まれた双子・・・余りにも出来すぎている😳
こうして子供の頃から自分の“中”を見つめ続けてきた私は、ようやく30代になって両性が統合し、今の私は「女でもあり男でもある」「女でもないし男でもない」ただの私になった
そうして今は無理をせず、それぞれ必要な場面やそうしたい気分の時に使い分けている